幻の街:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
幻の街
幻の街
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幻の街

1928年公開
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「浮気は御法度」と同じくアール・C・ケントン氏の監督作品で、ドロシー・ハウエル女史の台本によるものである。主役は「夜会服」「光明の彼岸へ」等主演のバージニア・ヴァリ嬢で、「我が子」「五つの魂を持つ女」のアイアン・キース氏が相手役を演じるほか、舞台出身のケネス。トムプスン氏、「蛮勇恋の武者修業」のハリー・マイヤース氏、ロシア国立劇場出身のヴァディム・ウラニエフ氏、等が助演している。

ストーリー

シルヴィア・サーストンは「復讐者」なる劇において女主人公を演ずる事となった。が、彼女がそうなるにはこの戯曲において端役を演じているエドウィン・ブース・ベントンに負う所が多かった。しかしシルヴィアがこの戯曲で主人公を演ずるカーティス・ドレイクと相い親しむ様になるのを見た時に、ベントンの心は穏やかではなかった。ベントンの利己的な考えからは、シルヴィアを愛している、それ故に恩を受けたシルヴィアは当然彼を愛さなければならない、という事になっているのであった。そしてこのベントンは我慢の強い男であったので人々も自然と彼から遠ざかる様になってしまい芝居の時も、バトラーの役を振られてしまうのであった。これが彼の自尊心を傷つけた。そして彼はシルヴィアを半ば脅し、半ば懇願したが、己が望みの達せられないと知るや、彼はせめてシルヴィアとドレイクとの幸福を妨げて己の鬱憤をはらそうと考えるに到った。で、シルヴィアとドレイクとの婚約の宴が閉場後、舞台で開かれる様になった時ベントンは最後の幕において、ドレイクが射つ可きピストルの弾を実弾にと取換えて置いた。が、その夜、ドレイクは急に脚を痛めてその代役としてベントンが選ばれる事になった。ベントンは慌ててピストルを変えたが、小道具掛の誤から実弾を籠めたピストルが渡された。そしてベントンは重傷を負った。が、彼の演技は人々の認める所となり、演出者も、ドレイクも彼を賞賛した。この人々の美しい心。ベントンは初めて頑に偏狹なりし己れの醜さを知った。そして宴会の席上で、彼は己れの不実を謝した。そして己れが致命傷を負っている事を告げた。彼のスピーチが終わった時、それが彼の生命の最後でもあった。彼はかくして息を引き取った。

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作品データ

原題
The Street of Illusion
製作年
1928年
製作国
アメリカ
初公開日
1928年
製作会社
コロンビア


[c]キネマ旬報社