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嶋陽大
ドンドン
コミュニケーションをとるのが苦手な少年が不思議なあめだまを手にしたことから、周りの心の声が聞こえるようになり、初めて他人の心を理解して、自身の気持ちを伝えることができるようになる姿を描いた短編アニメーション。児童文学界のノーベル賞と称されるアストリッド・リンドグレーンを受賞した韓国の絵本作家ペク・ヒナの名作を東映アニメーションが製作。第97回アカデミー賞短編アニメーション部門に東映アニメーション史上、初ノミネートされた。
公園で遊んでいる子どもたちを眺めながら、片隅で一人でビー玉遊びをしているドンドン。彼に寄り添うのは年老いた犬のグスリだけ。新しいビー玉が欲しくて文房具屋に行ったドンドンは、店主のおじいさんから、ビー玉の代わりにあめだま一袋を買うことになる。家に帰って色とりどりのあめだまから一粒選んで口に入れると、どこからか自分の名前を呼ぶ声が聞こえ始める。
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