あの人の生首姿も!?グロテスクで美しい「アメホラ」で楽しむ、レディー・ガガらスターの怪演
この6月からデジタル配信が開始されている人気シリーズの最新シーズン「アメリカン・ホラー・ストーリー:1984」。80年代をテーマとしたポップな雰囲気に反比例するようなおぞましさは、“シリーズ史上最高”との呼び声も高く、大きな話題を集めている。
いま改めて注目の「アメリカン・ホラー・ストーリー」は「glee/グリー」のクリエイター、ライアン・マーフィーが手掛けたドラマシリーズ。“呪いの館”“精神科病棟”など、シーズンごとに独立した設定で、グロテスクかつ美しい、いびつな恐怖を描いてきたことが大きな特徴で、観るものを魅了する独特の世界観とどのシーズンからでも入りやすいという親切設計で人気を博してきた。
首チョンパのキャシー・ベイツ!強烈キャラで大御所が生き生き
これらの特徴に加え、ホラーというジャンルものでありながらこの作品が広く愛されている理由の一つが、有名なスターたちが、強烈なキャラクターに扮しているという点だろう。サラ・ポールソン、ザカリー・クイントといった映画などで目にすることが多い一流どころが名を連ねるなか、これまで特に強烈な存在感を放ってきたのがジェシカ・ラングだ。
『ブルースカイ』(94)での二度目のオスカー受賞後は、正直パッとしないキャリアを過ごしていた彼女だったが、複数シーズンでキャスティングされると、なにかと主人公のプライベートに介入してくる気味の悪い隣人や、嫉妬心むき出しの厚化粧な見世物小屋の支配人など、数々のクセの強いキャラクターに。そこに抜群の演技力を落とし込み、エミー賞を受賞するなど完全復活を果たした。
そんなラングと親しいことで有名なキャシー・ベイツも数シーズンに出演しており、これまた超強烈。彼女といえば、『ミザリー』(90)でのサイコな演技が有名だが、本作では、箱詰めされた生首(しかも生きてる…)というグロテスクなものからヒゲボーボーの姿まで、異様さがムンムン!おなじみのサディスティックな狂気は健在で、最恐な演技は観るものを慄かせた。
レディー・ガガ、マルーン5のアダムら有名歌手も出演!
さらに役者業がメインでないスターたちが名を連ねているのもこのシリーズならでは。閑散とし怪しげな雰囲気を放つホテル・コルテスを舞台に、壮絶な“血の歴史”が紐解かれるシーズン5の「アメリカン・ホラー・ストーリー:ホテル」に、レディー・ガガが出演したことは大きな話題を集めた。
ガガは主演を務め、ホテルに住みつく妖艶な伯爵夫人という謎めいた役どころをR-15指定の官能的な演技で体現。絢爛豪華で洒落た衣装に身を包み、何を考えているのかわからない表情から醸し出されるミステリアスな魅力は、ガガのパブリックイメージともマッチングし、これ以上ないハマり役に。役者本格初挑戦ながら、その年のゴールデン・グローブ賞では主演女優賞を受賞した。
また人気ミュージシャンでは、マルーン5のボーカリスト、アダム・レヴィーンもシーズン2の「アメリカン・ホラー・ストーリー アサイラム」にカメオ的に出演。ハネムーン中に心霊スポットでイチャつく不謹慎な新婚さんを演じると、案の定、悲惨な目に遭ってしまい…。出番は多くなかったが、色気ムンムンのアホっぽい姿からの絶叫という、落差のある姿は印象的だった。
最新作でも「glee/グリー」で有名なマシュー・モリソン、エマ・ロバーツなどの実力者に加え、オリンピックで受賞歴もあるフリースキーヤーのガス・ケンワージーと、キャスティングの妙は健在。さらにその次シーズンには「ホーム・アローン」シリーズのマコーレー・カルキンが出演も決定している。時にエロくて時にグロい…そんなスターたちの貴重な姿を目の当たりにできるのは「アメリカン・ホラー・ストーリー」だけかもしれない。
文/トライワークス
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