「大江戸もののけ物語」「MIU404」で話題の岡田健史を直撃!「実は妖怪を見たことがあるんです」
「ちょんまげ姿が精悍!」。本日20時よりNHK・BSプレミアムで放送される連続ドラマ「大江戸もののけ物語」で主演を務める岡田健史を見て、そう思った。
2018年に放送された「中学聖日記」で鮮烈な俳優デビューを飾り、現在は綾野剛、星野源主演の「MIU404」にレギュラー出演中、さらに今後公開予定の映画だけでも『望み』(10月公開)、『ドクター・デスの遺産』(11月公開)、『新解釈・三國志』(12月公開)、『劇場版 奥様は、取り扱い注意』(公開未定)に出演予定と、瞬く間にスターダムを駆けあがっている岡田は、さまざまな役柄に全力投球で挑んできた。今回は初挑戦となった時代劇では、愉快な妖怪たちとの共演を楽しんだようだ。
本作は、ユニークな“妖(あやかし)”と人間が交流し、さまざまな事件を解決していくという“妖怪時代劇”。岡田が演じたのは、旗本の次男坊で寺小屋の師匠をしている主人公、新海一馬役だ。一馬には、幼いころに厳格な父に叱られ蔵に閉じこめられた時、妖怪に助けられたという経験がある。それ以来彼は妖怪に興味を持ち、独自に研究をしていた。
キリッとした端正な顔立ちの岡田は、ちょんまげ姿がとてもしっくりくる。
岡田は初めて自身のちょんまげ姿を見た時のことを振り返り、「なんだかタイムスリップしているような感じがしました」とはにかむ。
「羽二重はどうしても皮膚が引っ張られて少しつり目になるから、いつもの自分じゃないという変化も感じられ、すごく新鮮で不思議な感覚でした。準備が完了してから『じゃあ、行ってきます』と現場に入りましたが、それまでの時間がとても大事で、日常の自分と一馬との切り替えができた気がします。人によっては憂鬱な時間かもしれませんが、僕はあの時間がすごく好きでした」。
「僕が羽二重とカツラを付けて支度をするのは1時間程度で済むのですが、妖怪役の方々はほぼCGなしの特殊メイクなので、果てしなく時間がかかるんです。役によっては撮影3時間前に現場入りされていたこともあって、特殊メイクのクオリティは本当にすごかったです」と、妖怪ドラマとしてのビジュアル面にも太鼓判を押す。
「最初から『僕はこう思います』と、生意気に意見を言わせてもらいました」
初挑戦の時代劇については、「僕が演じた一馬は、ある意味、時代劇の様式に囚われなくてもいいようなキャラクターだったので、初挑戦の僕にとっては良かったと思っています」と胸をなでおろす。
確かに、本作はスタンダードな時代劇とは異なりファンタジー色が強く、岡田が演じる一馬も実にコミカルなキャラクターである。岡田は、ひるむことなく現場でいろいろなアイディアを提案していったそうだ。撮影を行ったのは歴史と伝統ある時代劇の名門、東映太秦映画村だったが、その撮影は型破りの連続だったという。
「おそらく向こうのスタッフさんが見たら『こんなことをやっているの!?』と驚かれるくらい無茶なことをやっていたんじゃないでしょうか。もちろん時代劇には歴史があるから、例えば走り方1つを取っても、昔の人はこうだという言い伝えや、先輩方から受け継がれてきた教えがあります。そこを重んじる気持ちを持ちつつも、このような作品だからこそということで、今回は従来の型通りにはしなかったんです。最初から『僕はこう思います』と、生意気にも意見を言わせてもらいましたが、それを受け止めてくださる所作指導の方やスタッフの皆さんの度量に助けていただきました。僕のわがままを通させてもらったのは、本当にありがたかったです」。
ヘアメイク=KOHEY
特集ドラマシリーズ「大江戸もののけ物語」
NHK・BSプレミアム 毎週金曜20:00~20:59(連続5回)