山田孝之らが『ステップ』でトークショー「いろんな愛の物語ですごくポジティブな映画」
現在公開中である山田孝之主演映画『ステップ』の大ヒット記念オンライントークショーが、7月24日に開催され、山田、國村隼、子役の白鳥玉季、角田晃広(東京03)、飯塚健監督、主題歌「在る」を手掛けた秦基博が参加した。この模様は、配給のエイベックスピクチャーズのYouTube公式チャンネル、「ステップ」公式Twitter、インターネット生放送「共感シアター」で生配信された。
重松清原作の同名小説を映画化した『ステップ』は、妻に先立たれてから1年後、娘の美紀と再出発を決意したシングルファーザーの健一(山田孝之)が、仕事と育児の両立に悩みながらも、ゆっくりと成長していくという感動作。
山田と飯塚監督は、白鳥の成長ぶりに驚いた様子。山田から「ちょっと立って見せて」と言われた白鳥が立ち上がると、山田はうれしそうに「ありがとう」と笑顔を見せた。身長について聞かれた白鳥は「たぶん伸びました」と答え、山田たちをほっこりさせた。
白鳥は印象に残ったシーンについて「電車の線路にかかっている橋を走るシーン。あの休憩時間に、電車が電気で走ってることを山田さんが教えてくれました」と言うと、山田は「俺も覚えてる」とうなずく。白鳥が山田について「優しかったです」と言うと、飯塚監督も「あったかいなと思って撮ってました」と微笑んだ。
続いて、最近言われてうれしかった言葉について質問されたゲスト陣。角田は「僕は仕事で失敗したりミスしたりと、ダメなところが多いんですが、メンバーの飯塚(悟志)が『そういうダメなところも晃ちゃんのおもしろいところなんだよな』と言ってくれる。そういうのがうれしいし、救われます」と言って、山田たちをうなずかせた。
國村は「最近、誰にも(言葉を)もらってない気がします。悲しい」と言うと、角田は「國村さんくらいのベテランになると、『あそこが良かったですね』と周りが言いづらくなってくるかも」とフォローする。飯塚監督は國村について「かねてからご一緒させていただきたかったので、とても光栄だったという話はさせてもらったし、この映画を観て『國村隼さんがすごい』と言われます。もちろん、健一(山田)もいいけど」と賛辞を送る。
國村は「うれしいです。そんなふうに思ってくださる方がいてくれて。監督にもそう言っていただけて」と恐縮する。山田も國村について「僕も周りの人も『國村さんがいるから安心だね』とみんなが言いますよ」と続ける。國村は「役者としてはすごくありがたい」と喜んだ。
白鳥は「先生のお手伝いをしたとき、『ありがとう』と言われます。それがうれしい」と答えると、山田は「えらい!ありがとう玉季」と褒め称えた。
山田は「やっぱり映画『ステップ』を観た方々が、『すてきな映画だな』と言ってくれたことが一番うれしかったです」と答え、全員が賛同した。
また、トークショーのなかで、秦基博のミュージックビデオも配信された。秦は主題歌「在る」について「お話をいただき、本編を観させていただいて、そこからのインスピレーションで書きました」と説明。
「一番印象に残ったのは、“存在する”ってこと。タイトルは曲を書いた最後に、思いつきました」と言う秦。飯塚監督は「在る」について「これ以上ないなと思うくらいのぴったりさ。本編を観ていただいて、最後に送り出してもらう曲としてはね」と絶賛した。
最後に山田は「僕は健一として生きたのでつらかったのですが、いろんな愛の物語で、すごくポジティブなんだと思います。つらい涙というよりは、愛情を見てうれしかったりして涙が出ているんじゃないかと」と語ったあと、映画館が新型コロナウイルス感染予防対策をしていることに触れたうえで「タイミングが合えば、劇場で、集中力の高い空間で、この作品に真っ直ぐ向き合ってもらえたらうれしい」と締めくくった。
取材・文/山崎伸子