是枝裕和監督『そして父になる』 米国版を『フェアウェル』のルル・ワンが監督

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是枝裕和監督『そして父になる』 米国版を『フェアウェル』のルル・ワンが監督

2013年の第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した、是枝裕和監督の『そして父になる』(13)の米国版リメイクを『フェアウェル』(19)のルル・ワン監督が手掛けるという第一報を「The Observer」が報じ、続いてほかのニュースサイトでも報じられている。

『そして父になる』は、出生時に病院で取り違えられた子どもが、6歳の時にそれぞれの産みの親と再会する物語で、福山雅治と尾野真千子、真木よう子とリリー・フランキーが数奇な運命に翻弄される2組の夫婦を演じている。2014年にドリームワークスが米国版リメイク権を取得し、『アメリカン・パイ』(99)のポールとクリスのワイツ兄弟によって企画開発が行われていたが、今回の米国版リメイクはユニバーサル傘下のフォーカス・フィーチャーズが手掛ける。劇作家のサラ・ルールが脚本を担当し、元フォーカス・フィーチャーズの制作部門社長で数々の作品を製作してきたジョシュ・マクラフリンとルル・ワンがプロデューサーを務める。

このニュースが出た直後、ルル・ワン監督は自身のTwitterで、「リークは、プロジェクト全体の文脈と適切な視点が欠けているため、あまり気持ちのいいものではありません。映画監督が取り組んでいることを知りたいのならば、実際に関係している監督たちに尋ねればいいのに。私はいつも自分が情熱を傾けていることについて透明性を保っているつもりです」とし、「P.S. 私は『リメイク』に疑問を感じています。とりあえず、いまはそのままにしておくけれど」とコメントしている。

ルル・ワン監督の『フェアウェル』は2019年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、A24がストリーミング各社との争奪戦のうえで獲得、劇場公開された。2020年のインディペンデント・スピリット・アワードで作品賞を受賞、主演のオークワフィナは第77回ゴールデングローブ賞でコメディ・ミュージカル映画部門主演女優賞を受賞している。ルル・ワン監督は、アマゾン・スタジオでニコール・キッドマンとともに『陰謀のスプレマシー』(12)のドラマ化製作総指揮、監督を務めると報じられている。

ルル・ワン監督とパートナーである、『ムーンライト』(16)のバリー・ジェンキンス監督は、2019年2月のアカデミー賞の際に是枝監督と撮った写真をそれぞれTwitterにあげていた。

【写真を見る】ルル・ワン監督、アカデミー賞で是枝監督と記念撮影!「この人のこと、本当に尊敬してます!」
【写真を見る】ルル・ワン監督、アカデミー賞で是枝監督と記念撮影!「この人のこと、本当に尊敬してます!」画像はBarry Jenkins(@BarryJenkins)公式Twitterのスクリーンショット

文/平井伊都子

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