「トワイライト」ブーム再燃!?シリーズ最新刊が世界中で驚異の売り上げを記録
2008年に映画化され、シリーズ5作累計で全世界興収33億ドル超を記録し、ヤングアダルト小説の映画化ブームの火付け役となった「トワイライト」シリーズ。その原作者であるステファニー・メイヤーの作家デビューと、同シリーズの誕生15周年のタイミングで刊行されたシリーズ最新作「Midnight Sun」が、北米での発売からわずか1週間で100万部を売り上げる大ベストセラーとなっていると、「Hollywood Reporter」など全米各メディアが報じた。
「トワイライト」シリーズは、霧深い町フォークスへ引っ越してきた17歳のベラ・スワンが、転校先の学校で出会ったミステリアスなエドワード・カレンと恋に落ちることから幕を開ける壮大なラブストーリー。ヴァンパイアであるカレン一族と、彼らをねらうほかのヴァンパイアたち、そしてベラの幼なじみで人狼のジェイコブらを巻き込みながら展開していくストーリーは若年層を中心に熱狂的な支持を集め、原作小説は全世界でシリーズ合計で1億部以上を売り上げている。
最新作「Midnight Sun」は、ベラの視点から描かれた第1作「トワイライト」の物語を、エドワードの視点から描き直した作品。映画第1作が全米公開された2008年秋にメイヤーは本作を執筆すると発表。しかしその後、未発表原稿がインターネット上にリークされたことを受け、自身のホームページ上で無料公開。今年5月についに書籍として刊行されることが発表されると、シリーズファンの間で大きな話題に。北米と同時に発売されたイギリスやブラジル、オランダ、ドイツ、フランスでも驚異的な売り上げを記録している模様。
映画版の「トワイライト」シリーズでベラを演じたクリステン・スチュワートは本作で大ブレイクを果たし、『アクトレス〜女たちの舞台〜』(14)ではアメリカ出身女優初のセザール賞助演女優賞受賞に輝くなど国境を越えて活躍。またエドワード役のロバート・パティンソンも演技派俳優として確たる地位を確立。クリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』(9月18日公開)や、バットマン役を演じる『The Batman』などの話題作が続々控えている。
2人は本作の共演をきっかけに交際に発展し、その後破局。なお、映画第1作でメガホンをとったキャサリン・ハードウィック監督は先日「Entertainment Tonight」のインタビューのなかで「Midnight Sun」の映画化は難しいだろうと消極的なコメントをしている。10年近い歳月を経て再燃している「トワイライト」ブーム。今後このシリーズがどのような動きを見せてくれるのか、大いに注目しておきたい。
文/久保田 和馬