菅田将暉&小松菜奈、『糸』公開に感慨「思い出深い日。未来を作る日になればいいな」
中島みゆきの名曲から着想を得たラブストーリー『糸』の初日舞台挨拶が8月21日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、菅田将暉、小松菜奈、斎藤工、榮倉奈々が登壇した。新型コロナウイルスの影響で約4か月の公開延期を経て初日を迎え、この日の会場は無観客ながら、全国111館の劇場と生中継をつないで舞台挨拶を敢行。菅田は「思い出深い日になった。未来を作る日になればいいなと心から思う」、小松は「昨日は眠れなかった。1時間ごとに目が覚めて、ソワソワしちゃった」と感慨を語っていた。
本作は北海道、東京、沖縄、シンガポールを舞台に、平成元年に生まれた漣(菅田)と葵(小松)の人生を平成史の変遷と重ねて描く壮大な物語。『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(17)の瀬々敬久監督がメガホンをとった。
菅田は、両親がすでに本作を観てくれたそうで、「両親が『すごく泣いた』と言っていた。うちの母親は映画館のトイレに駆け込んで、涙が止まらなかったと」と報告。「親からは『もっと優しい映画を作ってよ』と言われていた。そう考えると(これまでは)ハードな映画が多かったなとも思い、ちゃんと響いたことがすごくうれしかった」と喜びを口にしていた。小松も「たくさんの人の支えがあってこの日を迎えられた。劇場に足を運んでくださっている方がいること、心から感謝しています」としみじみと語った。
漣が働くチーズ工房の先輩を演じた榮倉は、役作りのために減量したことも話題になっている。榮倉は「減量した時に体が持つように、約2か月、めちゃくちゃ筋トレをして筋肉を増やして。減量をしたのは、1週間」と告白した。「7、8キロ落ちた」というが、菅田は「ちゃんとコントロールして痩せている感じがして、すごかったですね」と榮倉の女優魂に感嘆。榮倉は「撮影の時にだけベストの状態になるように、ちゃんと専門の方に計画を作ってもらった」と明かしつつ、「1日に水を12リットル飲んだ」と裏話も披露して周囲を驚かせていた。
なんと榮倉の減量期間に子役の子供たちと会食を持つ機会があったそうで、榮倉は「キツかった。なんでこの日に会食を入れるのかなって…地獄でした」と苦笑いで、菅田が「俺も気を遣ってそんなに食べなかったですもん」と続けると、榮倉は「そうだっけ。そんなことない!めっちゃみんな食べてた。唐揚げと刺身、ステーキ。あんなにおいしそうに見えたの、初めて」とボヤき節。これには菅田も大笑いだった。
取材・文/成田おり枝