大倉忠義『窮鼠はチーズの夢を見る』打ち上げで、成田凌から「さよならのキスされた」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
大倉忠義『窮鼠はチーズの夢を見る』打ち上げで、成田凌から「さよならのキスされた」

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大倉忠義『窮鼠はチーズの夢を見る』打ち上げで、成田凌から「さよならのキスされた」

大倉忠義、本作が公開されることに「すごく幸せ」
大倉忠義、本作が公開されることに「すごく幸せ」

水城せとなの傑作コミックを映画化した『窮鼠はチーズの夢を見る』(9月11日公開)の夏休み限定イベントが8月26日にスペースFS汐留で開催され、大倉忠義、成田凌、行定勲監督が登壇。男性同士の恋を紡いだ大倉と成田だが、大倉が「結構、お酒も進んでいたので。帰りにさよならのキスをされた」と本作の打ち上げで成田からキスされたことを告白。成田は「僕が大倉くんに『お先に失礼します』と言って、チュッて。当たり前かなと思ってやった。ピリオドキス」、大倉も「あれで作品が終わったんだなと思った」と笑顔を見せた。

【写真を見る】男性同士の恋愛を紡いだ大倉忠義と成田凌
【写真を見る】男性同士の恋愛を紡いだ大倉忠義と成田凌

人を好きになることの喜びや痛みを純粋に描いた水城せとなの漫画「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」を、行定監督のメガホンにより実写映画化した本作。受け身の恋愛を繰り返してきた恭一(大倉)と、彼を一途に想う今ヶ瀬(成田)の狂おしくもせつない恋を描く。

原作を読む前に「BL作品だと聞いていた」という行定監督だが、「原作を読むと、これは別にBLとかLGBTQに言及しているものではない」と気づいたそうで、「一人の男が一人の男を好きで、その男がどう(相手に)向き合って、果たして受け入れられるのかというプロセスを描いている。特にコロナ禍において、個人がいろいろな選択を問われる時代になってきた。いまの時代は、自分がどう生きるか、誰とどう向き合って生きるかが重要になってきている。いまだからこそ、響く映画」とアピールした。

大倉は「周りにもそういうセクシュアリティの人たちもいるし、不思議に思うことはなかった」と男性同士の恋愛に身を投じることに抵抗はなかったそうで、成田も「僕もです。すごくスッと入ってきたし、どうやって役をつくっていくのかワクワクしました」と同調。劇中では成田演じる今ヶ瀬から想いを寄せられる男を演じた大倉だが、完成した映画を観て「こんなにウルウルしていたのか」と成田の瞳が潤んでいたことに驚いたという。お互いの持つ本質が劇中の関係性にも反映されたと語った行定監督は「キャスティングがものすごく合っていた」と充実の表情を浮かべていた。

純度の高い恋愛映画が完成したが、最後に大倉はコロナ禍において本作が公開されることについての思いを打ち明けた。「コロナ禍のなかで、一回、愛についてもそうですし、いろいろなものを見つめ直す。そういった一つの選択肢として、この映画が公開されるのはすごく喜ばしいこと。この仕事をやっていてうれしいことです。すごく自分にとって幸せなことです」と心を込めていた。

取材・文/成田おり枝

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