音の進化に驚嘆!日本初の“ドリンクバー”も話題のTOHOシネマズ 立川立飛で最高品質の音響を体感
立川に、このエリア初となる最新鋭のIMAXデジタルシアター、TOHOシネマズ立川立飛が、9月10日(木)にオープンする。当劇場にはTOHOシネマズ日比谷、池袋などで映画ファンをうならせた同社の独自規格“プレミアムシアター”や、空気を震わせるサウンドを体感できる“轟音シアター”も導入されたが、特筆すべきは、アーティスト、LOVE PSYCHEDELICO(ラブ・サイケデリコ)のNAOKIが、音響監修を務めた点だ。9月3日に内覧会があり、その音をいち早く体感してきた。
場所は、多摩モノレール立飛駅直結の「ららぽーと立川立飛」近接地で、9スクリーン1,605 席の映画館となる。まず、劇場に入って目につくのが、大型の「ドリンクバー」だ。
TOHOシネマズグループの映画館は、法律に定められた換気は言うまでもなく、ソーシャルディスタンスの確保、前後左右1席ずつ間隔を空けての座席、入場時の検温システムなど、新型コロナウイルス感染予防措置を徹底してきたが、TOHOシネマズグループで「ドリンクバー」を導入したのは、当劇場が初めてとなった。
これは、人との接触を最小限に抑える安全面はもとより、400円でカップを購入すれば、お代わり自由という点がポイント高。ホットコーヒーからコールドドリンクまで、幅広いラインナップとなっているので、劇場に到着後、まずは待ち時間に喉を潤し、上映時間になったら、コップを一杯にして座席に持ち込めるのもうれしい。
続いて映画館へ。1番スクリーンのIMAXデジタルシアターは、「イマーシブ・サウンド・システム」という、従来のIMAX 6.1ch システムに、左右両サイドと天井にチャンネルを加えた12.1chの音響システムの劇場だ。ここでは、IMAXならではの没入感をとことん味わえる。
5番スクリーンは、7月3日にオープンしたTOHOシネマズ池袋でも話題となった“轟音シアター”で、スピーカーユニットを向かい合わせで駆動させるアイソバリック方式を採用。入ると、巨大なスピーカーたちが鎮座している。空気を震わせる体感型サウンドシアターとなっているので、ド迫力のアクション映画などを観れば、アドレナリン噴出ものだろう。
また、“轟音シアター”はもちろん、5番スクリーンの“プレミアムシアター”は、TOHOシネマズ池袋から、さらなる進化を遂げていた。人の耳による10万分の1秒単位で各スピーカーの再生時間を調整し、音のズレを徹底的に解消したのが、この2つのシアターの特徴だが、今回はそこにLOVE PSYCHEDELICOのNAOKIが監修に入ったことにより、音にますます磨きがかけられた。
ギターやベースプレーヤーであると同時に、サウンドエンジニア、プロデューサーとして数々の音楽制作を手掛けてきたNAOKIが追求したのは、作品本来の持つ忠実な音の再現だった。TOHOシネマズのスタッフによると「NAOKIさんが目指したのは、クリアな音を、自分の身近で楽しむということ。空間による音の違いを極力なくすようにと、とことんこだわってチューニングしてもらった」とのこと。
共に映像、音、光のトータル演出に携わってきたジーベックスのスタッフは、NAOKIの音についての感度の良さに舌を巻いたそうだ。「NAOKIさんの耳は、測定器よりも正確なんです。周波数やプロセッサーのケタがないところの音まで感じ取れるので、僕たちも驚きました」と感心しきりだった。
ちなみに、何本かの予告編や本編映像を実際に体感したら、例えば飛行機が飛ぶ音などは、ド迫力で響き、風圧のようなものまで感じたように錯覚したし、小さな自然音まで細やかに表現されていて、圧倒された。身体全体が包み込まれるような感じで、ゾクゾクするのだ。当劇場の大石誠支配人も「プレミアムシアターは、とにかく音がきれいです。高音はもちろん、低音も通常のシアターと比べると、すごく響くので、上から下まですっきりと聞こえます」とプッシュする。
また、「立川の町を、映画で盛り上げていきたいです。より多くの映画ファンを作っていきたい。今後、ららぽーと立川立飛さんとも一緒に活性化できればと」としっかりアピール。
オープン日の週末には、戦争映画の超大作『ミッドウェイ』や、人気シリーズ『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』、大倉忠義と成田凌共演の話題作『窮鼠はチーズの夢を見る』『荒野のコトブキ飛行隊 完全版』など、大きなスクリーンで観たい話題作がたくさん控えている。
折しもコロナ禍で、苦戦を強いられている映画館も多いが、シネコン業界のトップランナーであるTOHOシネマズが守りに入るどころか、果敢に攻めている点が実にすばらしい。そこには、言うまでもなく映画ファンに向けての熱い想いがある。
「我々としては、映画館ならではの体験価値を高めていきたい。そういう意味では、我々自身が、進化していかなければいけないという使命感があります。TOHOシネマズ立川立飛でも、そういうメッセージを示せればと」。ぜひ、TOHOシネマズ立川立飛で、最上級のスペックと言える音と映像を体感してみてほしい。
※記事初出時、混乱を招く表現がありましたことを訂正してお詫びいたします。
取材・文/山崎伸子