高良健吾、石橋静河、山下リオも参戦!『あのこは貴族』公開日&特報が解禁
<キャスト&原作者 コメント>
●高良健吾(青木幸一郎役)
「それぞれの一生があり、そこにある当たり前のズレが、それぞれの一生に色を添えていて、すべてが一つの生き方で、この役だからこそ思うことが多くありました。その加減を監督と話し合うことが多く、役としての立場を監督は包み込んでくれていたと思います。そして、感覚的な演出がいろんな気づきを与えてくれて楽しかったです。当時、意識していたことを現場がアップしてから時間が経つにつれ、自分の中でより大きな意味を持っていることに驚いています。本当にいい経験をさせてもらいました。映画自体も時間が一つのキーワードです。わからない正解が多いなか、この映画はいろんないま。が押し付けられることなく切り取られていると思います」
●石橋静河(相良逸子役)
「今回、初めてプロのバイオリニストの役を演じることになり、短い期間でしたが猛特訓をして、肩がガチガチに凝りながらも、なんとか自分なりの精一杯を形にしました。お芝居の面では、門脇麦さんと水原希子さんという人間的にもすばらしいお二人とご一緒できたことがとてもうれしかったです。ぜひ劇場でご覧ください!」
●山下リオ(平田里英役)
「私は、日々生きていくなかで、社会には見えないカーストがあるのでは?と思うことがあります。そして、その社会の目を気にしながら、自由に生きることは難しい。セリフの一言一言に共感し、そんな社会に生きる女性たちが、足掻きながらも成長し、たくましく生きていく姿に、いつしか私自身がリンクし、演じながら勇気をもらっていました。撮影中、岨手監督は、優しく背中を押し続けてくださいましたし、水原希子ちゃんとは、旧友のように居心地よくいさせていただきました。あの一瞬一瞬が、すべて愛おしい時間です。ありのままの自分を抱きしめてあげたくなる映画になっているのでは。ぜひ、たくさんの方に観ていただきたいです」
●山内マリコ(原作)
「映画『あのこは貴族』、正直に言って私、ものすごぉーく気に入ってます。2021年の日本映画の大収穫の一つなんじゃないかと。籠の鳥のようなヒロイン華子は、いつも安全なタクシーの中から、二度目のオリンピックを夢見て普請中の東京を眺めます。そして上京者という名の越境者であるもう一人のヒロイン美紀は、バッグを斜めがけにして自転車を漕ぐ。異なる階層に属する二人を岨手監督は、移動手段一つとっても映画的にアプローチしている。その演出力は本当に見事で、主役から傍役まで役者さんたちは誰もがその役柄を生きていて、命が吹き込まれるってこういうことかと唸りました。深みのある映像、美術、衣装、音響、どれをとっても丁寧ないい仕事ばかり。映画を観る喜びをビリビリ感じます。世襲され固定化した社会階層と、女性をしばる価値観。女同士を分断させてなるものかと橋を渡す、逸子の存在。原作に込めたメッセージを大事にしてくれているのは、監督の作家性とこの物語が、ちゃんと共鳴しているからにほかなりません。監督ありがとう。岨手監督に撮ってもらえて、とても幸せな作品となりました」
文/トライワークス