齋藤飛鳥、『映像研には手を出すな!』オファー時は弱気だったと告白「絶対に私以外に適任がいる」
乃木坂46の齋藤飛鳥、山下美月、梅澤美波が共演した人気ドラマの映画版『映像研には手を出すな!』(9月25日公開)の公開記念・前夜祭舞台挨拶中継付き上映会が、9月24日にTOHOシネマズ 六本木で開催。齋藤、山下、梅澤、桜田ひより、板垣瑞生、赤楚衛二、英勉監督が登壇。主演の齋藤は「私の大きな分岐点になった作品」と胸を張った。
主人公、浅草みどり役を演じた齋藤は、最初にオファーを断ろうとしたそうだ。「原作はおもしろいし、見たことのない世界観だな、すごいなと思ったんですが、自分が演じるのは想像がつかなかったので、最初は『私には無理です』とお伝えしました。ちょっと自分に自信がなくて、絶対に私以外に適任がいるので、その方にと」。
そんな齋藤が、出演を決めたのは「作品に魅力を感じたのと、スタッフさんの『映像研』に対する愛がすごくて、愛に負けてやるしかないと思いました」と告白。齋藤、梅澤と3人で絶妙な掛け合いを見せている山下だが「撮影前は、正直、あまり仲良くなかったというか…」と切り出すと、梅澤たちが「語弊がある!」と大慌て。
山下は笑いながら「梅澤は同期ですが、飛鳥さんは5年も先輩なので、けっこう気を遣うことが多かったし、しゃべることも少なかったのですが、過酷な撮影が多くて、3人で力を合わせないと乗り越えられないシーンもあったので、知らず知らずのうちに仲良くなり、いまではなんでも話せる仲になりました」とコメント。
齋藤も「私が気を遣わせてしまってるので、どうにかしないとと思い、浅草氏の力を借りた感じです。そうすれば子どもっぽくいられるし、2人に頼みごととかもできたので、浅草氏のおかげといっても過言ではないです」と役に感謝する。
梅澤も齋藤について「何度も頭をたたいてしまって。そこは(演じた)金森の力を借りつつでした」と撮影を振り返った。また、梅澤はVFXを使ったシーンが多い本作について「皆で同じものを想像しながら撮影してました。でも、完成したものを観たら、完璧でした。息もぴったりでしたね」とチームでのコンビネーションに手応えを感じたようだ。
にぎやかなチームを率いた英監督は、「一生懸命、皆で作ってみましたので、楽しんでいただけたらと」とアピールしたあと「もう一回、作りたいなと思っているんです」と続編への期待を口にする。それを受けて齋藤は、「今回、撮影環境が劣悪すぎたので、温かくて緩やかな時間が流れるような続編をお願いできたらと」とツッコミを入れ、笑いをとった。
最後に齋藤は、「この作品は、撮影してる間も思ってましたが、私の大きな分岐点になりました。撮影はもちろん、もともとの5月公開が延びた分、たくさんキャンペーンをやらせていただきましたが、それも楽しくて、一生懸命できたので、その時間もまるっと私のなかで、大切な時間になりました。いろんな人に愛していただける作品になったらなと」と力強く締めくくった。
『映像研には手を出すな!』の原作は、「月刊!スピリッツ」にて連載中の大童澄瞳による同名コミック。“最強の世界”を夢見てアニメーション制作を志す3人の女子高校生の奮闘を、独特な世界観で描き出す。
取材・文/山崎伸子