二宮和也、『浅田家!』初日舞台挨拶で、観客を迎えたステージに感激「映画の世界は戻ってくる」
二宮和也が主演を務めた映画『浅田家!』の初日舞台挨拶が10月2日に行われ、二宮をはじめ、黒木華、風吹ジュン、平田満、妻夫木聡、浅田政志(原案)、中野量太監督が出席。コロナ禍により無観客のイベントが続いていた本作だが、この日は『浅田家!』として初めて観客を入れて舞台挨拶を実施。集まった約130名の観客から大きな拍手で迎えられると、会場を見渡した二宮は「こうして初日を迎え、舞台挨拶ができて本当によかったです」と感慨を語った。
自身の家族を被写体に、“家族がなりたかったもの”“家族でやってみたいこと”をテーマに様々なシチュエーションでコスプレして撮影、ユニークな家族写真を世に送りだした写真家・浅田政志。本作は彼が撮影した2冊の写真集を原案に、政志(二宮)の人生を通して家族の絆を描く物語。監督を『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)の中野量太が務めた。
二宮は「僕らはレギュラー番組もやっていて、通常だったらお客さんに盛り上げてもらうところも、そういうこともなくなり、むしろそれが定着しつつあるなかで、こうして舞台挨拶ができて本当によかった」としみじみ。「全国の皆さんに、こうやって登壇者が出てきて挨拶する姿をお見せすること自体が久々なんじゃないかと思います。“動き出したな”という感覚がすごくあります」と語り、妻夫木も「こうして皆さんの前に立てていることが本当にありがたいことだと実感しています」と喜びを噛み締めていた。
また「劇中でグッときたシーン」を聞かれると、二宮は「お母さんに殴られるシーンが“浅田家”を一番象徴していて、いいシーンだなと思います」とニッコリ。「一見、普通の家族と逆転しているように見えるけど、でもそれが不思議とフィットしていて、あたたかさを感じるシーンで『浅田家らしいな』と思いました」と演じた家族に愛情を傾けていた。
ステージでは和気あいあいとトークが繰り広げられ、金屏風をバックにフォトセッション。二宮は改めて、「久しぶりに舞台挨拶をやらせていただきましたが、今後もこういう形で映画の世界は戻ってくると信じています。みんなで同じものを観て、共有するという行為が、映画の価値を高めることだと再認識しました」と映画の力について、熱い想いを語っていた。
文/成田おり枝