巨大な本棚に囲まれた圧巻の図書空間!角川武蔵野ミュージアムの「本棚劇場」に潜入
11月6日(金)に埼玉県所沢市にグランドオープンする日本最大級のポップカルチャーの発信拠点「ところざわサクラタウン」内の複合文化ミュージアム「角川武蔵野ミュージアム」。これまで世界中のミュージアムを数多く手掛けてきた建築家・隈研吾の建築物のなかでも、ひときわ異彩を放つ外観がすでに大きな話題となっている本ミュージアムの4階と5階部分に、人間の脳の構造をイメージして作られたという巨大本棚空間「本棚劇場」が誕生する。
このたび、配架作業も大詰めを迎えた「本棚劇場」の内部がマスコミ向けに公開された。
「想像力とアニマに遊ぶミュージアム」とテーマに、1階の「マンガ・ラノベ図書館」からアニメ文化の集積地を目指す3階の「EJアニメミュージアム」などの新しいカルチャーや現代アート、文学・哲学・博物などの学術が一体となった「角川武蔵野ミュージアム」。その4階にある図書空間「エディットタウン」を抜けると現れる「本棚劇場」は、360度すべてが約8メートルの巨大書架に囲まれた、本好きにはたまらない空間となっている。
複雑に入り組んだ特徴的な本棚には、角川書店創業者の角川源義をはじめ、歴史学者の竹内理三、言語学者で沖縄学研究者の外間守善、文芸評論家の山本健吉といった偉人たちが残した貴重な蔵書がずらりと並ぶ。寄贈された5万冊以上の個人蔵書のうち、およそ半数の約2万5000冊が上層の棚に配架され、手の届く下層の棚には角川書店の刊行物約5000冊が配架される予定。
担当者の説明によれば、角川書店の刊行物については新刊が出れば随時入れ替えを行なっていく予定で、上層の棚についても今後入れ替える可能性があり、前述の4名以外からも寄贈を申し出る連絡があったという。また「エディットタウン」に並ぶ約2万5000冊と「本棚劇場」の約3万冊の蔵書は、一般の方でも館内に限り持ち出しと閲覧が可能。上層の棚の蔵書に関しては事前申し込みなど、具体的な方法について現在検討されているとのことだ。
ほかにも「本と遊び、本と交わる」をテーマに巨大書架にプロジェクションマッピングを上映するなど、アナログとデジタルの融合が図られていく予定。この場所に一歩足を踏み入れるだけで、瞬く間に魅力的な蔵書の世界へといざなわれること間違いなし。本好きの人はもちろんのこと、あらゆるカルチャーに興味がある人は、是非とも一度訪れてみてはいかがだろうか。
「角川武蔵野ミュージアム」のオンラインチケットは10月20日(火)より公式サイトにて発売予定。コロナ禍における館内入場制限や注意事項については、公式サイトに随時掲載される。
取材・文/久保田 和馬