フレッシュな美貌でトレンド入り!『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイが“芋”かわいい?
アン・ハサウェイが日本でもその名を知らしめることとなった出世作『プラダを着た悪魔』(06)が「金曜ロードSHOW!」にて放送され、「アン・ハサウェイ」がトレンド入りするなど話題となっている。華やかだが厳しいファッション業界を描いたこのお仕事映画で、主人公のアンディ(アン・ハサウェイ)の成長が描かれていく。
”悪魔”なカリスマ編集長のミランダを演じたメリル・ストリープは、本作で第64回ゴールデングローブ賞の主演女優賞(コメディー/ミュージカル)を受賞、第79回アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされた。
笑われても構わない!夢のためなら自分を貫く図太さ
ジャーナリストを志しニューヨークにやって来たアンディ(アン・ハサウェイ)は、就職活動中に唯一、人事部から連絡があったファッション誌「RUNWAY」の面接を受けることに。ファッションにいっさい興味がなかったが、逆にそのことが名物編集長のミランダの目に留まり、彼女の第2アシスタントの職を得ることに成功する。
超ハイブランドを扱う雑誌の面接であるにもかかわらず、周囲が失笑するダサダサのファッション&編集長ミランダのことも知らないという、まさかの予備知識ゼロで挑むアンディ。さらに悪びれることなく、ファッションには興味ないけれど、ジャーナリストの世界への足がかりのために一年間働きたい…と、正直かつヤケクソ気味にアピールしていく。無勉強がすぎるのもどうかと思うが、周囲を気にせず自分を貫く、この図太い態度は見習いたい。採用されてからも、物怖じせずに「“ガッバーナ”のスペルを教えてもらえます?」と電話対応していく。
ハイブランドに身を包んで、やる気スイッチオン!
仕事をゲットしたアンディは、先輩アシスタントのエミリー(エミリー・ブラント)の指導の下、ファッション業界で抜群の影響力を持ち、分刻みのスケジュールで動くミランダの雑用を実直にこなしていく。しかし、その仕事ぶりは評価されず、ミランダの愛娘である双子の宿題など、家のことまで押しつけてくる上司のゴリゴリのパワハラっぷりに疲弊。無能呼ばわりすらされ、本気で仕事を辞めようかと悩むように…。
ドン底を経験した彼女がまず変えたのが、仕事への取り組み方だ。同僚のナイジェル(スタンリー・トゥッチ)から「RUNWAY」がファッション業界での功績、この雑誌に憧れてやまない女性たちがひしめいていること…。ナイジェルが自分のかつての姿を振り返って語る、エピソードは必聴。
「これはただの雑誌じゃない、これは輝かしい希望の光よ。例えばそう、ロードアイランドで6人の兄弟と育ち、サッカーの練習に行くふりをして実際には裁縫部に通って、毛布に隠れてランウェイを読んでいた少年にとってはね」
アンディは“家賃のための仕事”、“次への足がかりに”という態度を改め、自らファッションに興味を持とうと寄り添っていく。
そしてその意思を示すかのように、ハイブランドの洋服に身を包むと、モチベーションや自信へとつながっていく。自然とファッションへの知識も身につき、仕事も順調にと、すべてがうまく転がりだしてく。かたちから入ることは、自分が思う以上に大きな起爆剤となるのかもしれない。
ネームバリューにコネ…利用できるものはとことん使い倒す!
仕事が順調になっていくなかで、大きなミスをしてしまい、ミランダの怒りを買ったアンディは、「世に出る前の『ハリーポッター』の原稿を手に入れろ」というとんでもない無理難題を課されたうえ、「それができないなら戻ってこなくていい」という、事実上のクビ宣告を受けてしまう。
普通なら諦めるところだが、アンディはミランダのネームバリューを利用してなんとか原稿を手に入れようと奮闘。しかしそう甘くはなく、諦めかけていたところ、パーティで言い寄ってきた出版業界でパワーを持つ色男クリスチャン(サイモン・ベイカー)のことを思い出し、彼を経由して原稿を手に入れることにちゃっかり成功してしまう。このガムシャラさも時には必要なのかも。
仕事とプライベートのバランスなど、誰しもが頭を悩ますような問題も描かれ、社会人なら共感必至。14年前の映画とあって、そのパワハラぶりには辟易させられるが、「タフな女性の人間的なものを見た時のギャップにグッとくる」「自分なりの道を皆が進んでいる姿は見ていて本当に元気もらえます」とSNSでも声が上がっている。いま観てもおおいに発見のある作品だ。
文/トライワークス
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