大人になった“どれみ世代”が『魔女見習いをさがして』に共感!「どれみたちはずっと心のなかにいた」
1999年より4シーズンにわたって放送されたテレビアニメ「おジャ魔女どれみ」(通称「おジャ魔女」)。その放送20周年を記念した劇場版アニメ『魔女見習いをさがして』が、11月13日(金)より公開される。このたび『魔女見習いをさがして』の公開に先がけて東京と大阪で先行試写が実施され、大勢の「おジャ魔女」ファンが集結した。そこで寄せられた感想メッセージをピックアップしながら、本作の魅力を紹介したい。
本作の主人公は「おジャ魔女どれみ」が大好きという共通点でつながり、それぞれが等身大の悩みを抱える3人の女性。教員志望だが、自信をなくして進路に悩む22歳の大学生、長瀬ソラ(声:森川葵)。東京の一流貿易商社に勤めているが、職場になじめず葛藤する27歳の帰国子女、吉月ミレ(声:松井玲奈)。絵画修復士になるという夢のため進学費用を貯めるも、ダメ彼氏に振り回され続ける19歳(劇中で20歳に)のフリーター、川谷レイカ(声:百田夏菜子)。
3人は年齢も性格も住んでいる場所も違うが、全員が思い描く未来が見えず人生に迷っていた。しかし、そんな彼女たちを「おジャ魔女どれみ」が引き合わせる。劇中に登場する“MAHO堂”のモデルになったとされる鎌倉の洋館を訪れ、運命的に出会った3人。そこで意気投合した彼女たちは飛騨高山、京都、奈良と、「おジャ魔女」ゆかりの地を巡ることにする。
いまなお色あせない「おジャ魔女どれみ」のパワーや魅力って?
「おジャ魔女どれみ」は、ひょんなことから魔女見習いになった小学3年生の春風どれみ、藤原はづき、妹尾あいこが魔女修行に励む物語。中盤でどれみの妹のぽっぷと人気チャイドルの瀬川おんぷが加わり、第3作「も~っと!おジャ魔女どれみ」からは転校生で帰国子女の飛鳥ももこが登場。最終作「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」では、第2作「おジャ魔女どれみ#」でどれみたちが子育てした魔女の赤ちゃん、ハナちゃんが少女になった姿で現れ、彼女とともに魔女の見習い試験を受けることになる。
今回の試写会には、アニメ放送時に幼稚園や小学校に通っていた20~30代の女性を中心に、幅広い層が集まった。集計されたアンケートによると、来場者はシリーズ4本すべてに触れてきたファンが多くを占め、好きなキャラクターはどれみとおんぷがわずかながら多いものの、主要キャラクターそれぞれが高い人気を示していた。
一方で、長門かよこや長谷部たけし、矢田まさるといったどれみたちのクラスメイトにも票が。これこそが「おジャ魔女」の特徴で、主要キャラクターだけでなく、クラスメイトそれぞれに名前やバックボーンがあり、彼ら彼女らにフォーカスした話も描かれていた。さらに、親の離婚や不登校、育児といった題材も扱うなど、子ども向けアニメの枠に収まらない濃い内容の人間ドラマが展開されていたのだ。
まさに子ども時代のバイブル!「おジャ魔女」から受け取ってきた人生の指針
このような「おジャ魔女どれみ」ならではの物語に心を動かされたという人は多く、作品の“魅力”について以下のようなメッセージが寄せられている。
「性格も夢もバラバラでどこかにいそうな女の子たちが、魔法に触れることで人生を知り、そして魔法なんかなくても、自分の力で輝けることを教えてくれます」(20代・女性)
「困難を乗り越えて成長していく姿が魅力だと思います。“魔法”を題材にしつつ、人生の泥臭さを隠さず向き合っているところにパワーをもらえます」(30代・男性)
「どれみちゃんたちも間違えたり、人を傷つけたりするけど、周りの子たちがちゃんと気づかせてくれます」(20代・女性)
「長期シリーズだからこそ、様々な立場の子どもや大人にも丁寧にスポットを当てて寄り添ったストーリーが印象的です。一緒に人生を楽しめる力をくれました」(10代・女性)
「かわいさやギャグのおもしろさはもちろん、人間としての在り方や付き合い方を考えさせてくれました。特に、クラスメイトとのかかわり方が印象的で、不登校だった(長門)かよこちゃんのエピソードはいまも胸に残っています」(20代・女性)
「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」の放送終了から20年近くが経つが、どれみたちが様々な困難や問題に向き合う姿がいまも鮮明に記憶されていることがうかがえる。
いまだからこそ理解できる!子どもだった自分にかけたい言葉
子ども時代に「おジャ魔女」に感銘を受けた人たちも、大人になったことで価値観や考え方に変化があったはず。「昔の自分にかけたい言葉は?」という質問には、次のような力強い回答があった。
「つらいことも全部無駄にはならない。嫌なこともあるだろうけれど、同じだけ楽しいこともあるし、悔しい思いをなくせるくらいの可能性があることを信じてほしい」(10代・女性)
「なんでも逃げずに向き合え。自分のしたいことをつらぬけ」(30代・女性)
「いま悩んでいることすべてが、これからの自分を作っていくんだよ」(20代・女性)
「1人で乗りきれないことは仲間に助けてもらう。頼っていいんだよ。1人で抱え込まないで」(20代・女性)
困った時に誰かを頼る大切さ、悩み事全部が人生の糧になるというメッセージを作品から受け取っていたことが伝わってくる。