伊藤万理華、目指すは勝新太郎!?時代劇を愛する女子高生を演じた『サマーフィルムにのって』舞台挨拶
第33回東京国際映画祭の特別招待作品『サマーフィルムにのって』(2021年公開)の公式上映舞台挨拶が、11月2日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、主演の伊藤万理華、金子大地、松本壮史監督が登壇。本作で、時代劇の殺陣に挑んだ伊藤と金子が、それぞれに撮影裏話を明かした。
乃木坂46卒業後、女優として活躍する伊藤。彼女が演じるのは、黒澤明やマキノ雅弘作品など、時代劇を溺愛する女子高生ハダシ役。ところが、所属する映画部では、彼女の趣味とは真逆のキラキラ青春ラブストーリーの制作ばかりだった。そんなハダシの前に、彼女が理想とする武士役にぴったりな少年、凛太郎(金子大地)が現れる。
伊藤は「時代劇はあまり観てなかったので、これを機にハダシとしてたくさん観ようと思いました。そしたら、ずっと色褪せない、私の世代でも楽しめるエンタメもラブストーリーも入っていて、まさにハダシが描きたかった要素が詰まっているなと思いました。特に勝新(勝新太郎)の『座頭市』がしびれるなと」と、自身も時代劇にハマったことを告白。
金子は、伊藤と一緒に時代劇の殺陣に取り組んだ。「殺陣は今回が初めてでした。相手が伊藤さんだったので、すごく練習しました」と言うと、伊藤も「本読みのあと、すぐに練習しました。金子さんが合わせてくださって、なんとかできました」と笑顔を見せる。
松本監督は「アクション監督の方がいたので、僕は観ているだけでしたが、2人ともすごくセンスがあるなと。伊藤さんは、ダンスができるのはわかっていたけど、金子くんも軽やかで、最初からできてました」と2人を称えた。
また、勝新太郎さながらの居合のシーンについて伊藤は「ものすごく研究しました」と気合十分に臨んだ様子。「時代劇や勝新が大好きな方にも、ちゃんと納得していただけるような動きになればいいなと思い、ポーズだけでもと頑張って研究しました」と笑顔を見せた。
今年のTIFFは、映画の未来への希望の光を灯すべく、コロナ禍でも感染対策を取りながら、映画館での上映を基本としての開催に踏み切った。期間は10月31日~11月9日(月)で、六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズやEXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷、東京国際フォーラム、神楽座などで連日開催中。
取材・文/山崎伸子