「みんな本気すぎた」アフレコ裏話を語る『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』4ショットインタビュー【前編】 - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
「みんな本気すぎた」アフレコ裏話を語る『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』4ショットインタビュー【前編】

インタビュー

「みんな本気すぎた」アフレコ裏話を語る『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』4ショットインタビュー【前編】

「アフレコの次の日は声が出なくなりました」(松岡)

ーー原作コミックスでも人気の『無限列車編』のアフレコは、より一層気合が入ったのではないでしょうか?

花江「テレビアニメとはまた違う空気感もあって、喉大丈夫?と思ってしまうくらい、みんな本気すぎて最高でした。騒音が多いなかで戦わなくちゃいけないので、炭治郎は基本、声を張り上げていたんです。感情が揺れ動くシーンも多いので、今回のアフレコは気持ちを優先して行こうと個人的に思っていたら、僕以外のみんなも同じことを考えていたようで。『この人がこれだけの熱を注いでいるのなら、自分はもっとがんばらなきゃ』という想いが連鎖反応のように連なり、お互いに高め合って収録ができたと思います」
下野「テレビアニメのアフレコから時間が経っていましたが、一度体で覚えた感覚は忘れないものだなと実感しました。オーディションのときに読んだセリフがテレビアニメに登場していなかったのですが、今回の台本に登場していて。すごく熱を込めることができた収録で、感無量です」
鬼頭「テレビアニメと違って劇場版は一気に収録ができるので、力が入るなと思いました。演じているみなさんも気持ちを入れたまま、その流れで収録していくのでお芝居がめちゃくちゃ熱かったです」
松岡「アフレコは大変でしたね」
花江「いや、本当に大変でしたよね」

【写真を見る】「みんな本気すぎて最高の現場」と振り返る花江たち
【写真を見る】「みんな本気すぎて最高の現場」と振り返る花江たち[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

松岡「収録が終わった後は『出し切った』という気持ちよさがありました。でも、実は途中で喉がチクチクしていたんですよね…。これは、これ以上やると明日から数日声が出なくなるよという、僕の身体からの警告なんです。案の定、アフレコの次の日は声が出なくなりました」
下野「シリアスなシーンも、そうでないシーンも、伊之助はずっと叫んでたもんな」
松岡「少しは落ち着け!って思っていました(笑)」
下野「落ち着かなかったねぇ」
松岡「ずっと善逸とわちゃわちゃしてましたからね」
下野「善逸はずっと伊之助を止めてたイメージがあるもん」
花江「スタッフのみなさんも気合が入っていて、こだわりもすごくありました。1回オーケーが出たテイクを次の収録で録り直すこともありました。声を録ってみて、伝えたいことと違う表現になっていたということで画を変えて。その変えた画に合わせてもう一度録り直す、ということもありましたね」
下野「あったねぇ!日野さんの『うまい!』ってセリフを何度も録り直してた」
花江「本作での煉獄の初登場シーンで、弁当を食べているインパクトあるシーンなんです。結構ギャグっぽくもある一方で、あまりギャグに振りすぎても良くないしということで、日野さんもすごく悩んでいました」
下野「すごい録り直していたよね」
花江「劇中の流れで普通に録ったあと、その日の収録の最後に『うまい』だけを録り直して、その次の収録でもまた録って、さらに別日でも録り直しているんです。いろんなパターンの『うまい』がありましたね。収録の合間に別の現場で日野さんに会ったときには、『どれが煉獄っぽかった?』と感想を求められました(笑)。ほかにもこだわっているセリフがもたくさんあって、本当にこだわりぬいた現場という印象でした」

「自分が演じているのに自分が観ても泣ける」(花江)

ーーでは、劇場版の見どころ、それぞれのキャラクターの見せ場を教えてください。

花江「今回は炭治郎の家族のシーンがあります。家族と禰豆子のために鬼を倒すという気持ちで戦ってきた炭治郎の心が揺れるシーンや感情を爆発させるシーンがあります。演じていて気持ちがすごく乗った部分でもあり、自分が演じているのにもかかわらず自分が観ても泣けるほどのシーンになっていると思います。ぜひ、そこは観ていただきたいです」
鬼頭「シリアスな展開が多いなかで、禰豆子が登場するシーンはほっこりしたり、可愛らしいシーンが多いので、禰豆子のかわいらしさに注目してほしいです」
下野「それぞれのキャラクターがさまざまな表情を見せているので、そんなところも観ていただきたいです。個人的には“炎の呼吸”がどんな映像になっているのか、注目してほしいです」
松岡「見どころ、見せ場は全部です(笑)。伊之助に関して言えば、いつもの伊之助ではあるけれど、愛すべきバカぶりが全開で発揮されているので、そこを観てほしいです。また、伊之助の妄想というか理想というか、クスリとできるシーンも登場するので、そこは笑っていただけたらうれしいですね」

<後編に続く>

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国内興収を大きく塗り替えながら大ヒット公開中![c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

取材・文/タナカシノブ

※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正しい表記
※煉獄杏寿郎の「煉」の漢字は「火+東」が正式表記

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