中川大志、『ジョゼと虎と魚たち』と「なつぞら」の役柄の共通点に感慨「作品の一部になれて幸せ」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
中川大志、『ジョゼと虎と魚たち』と「なつぞら」の役柄の共通点に感慨「作品の一部になれて幸せ」

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中川大志、『ジョゼと虎と魚たち』と「なつぞら」の役柄の共通点に感慨「作品の一部になれて幸せ」

『ジョゼと虎と魚たち』ジャパンプレミアに登壇した中川大志
『ジョゼと虎と魚たち』ジャパンプレミアに登壇した中川大志

第33回東京国際映画祭特別招待部門正式出品作品『ジョゼと虎と魚たち』(12月13日公開)のジャパンプレミアが、11月7日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、声優を務めた中川大志とタムラコータロー監督が舞台挨拶に登壇。中川は「東京国際映画祭の舞台に立たせていただくのは初めてなので、すごく光栄です」と挨拶をした。

本作の原作は、芥川賞作家である田辺聖子の同名小説。「ジョゼ」と名乗る足の不自由な少女、クミ子(清原果耶)と、大学生の鈴川恒夫(中川)の恋の行方が、大阪を舞台に描かれる。

映画『ソニック・ザ・ムービー』(20)の日本語吹替版での声優ぶりも記憶に新しい中川は「清原さんも僕も、声優の仕事を専門でしている人間ではないので、不安だったり、わからないことを共有しながらやりました。清原さんが演じたジョゼは、本当にかわいくて魅力的で、どんどん引き込まれていったので、僕も自然と気持ちをのせて演技をできました」と賞賛する。

タムラ監督は、『おおかみこどもの雨と雪』(12)の助監督や、テレビアニメ「ノラガミ」シリーズの監督を務め、本作がアニメ映画での初監督作となった。
「清原さんが演じたジョゼはトリッキーな役柄です。清原さんが普段は演じなさそうなキャラクターだったので、そこは下駄を履かせたほうがいいと思ったので、『ここはこうして』といろいろと言っていったら、本人がだいぶ参ってしまって。でも、中川くんが前向きな姿勢を見せてくれたこで、一緒に頑張ろうという空気ができていったのが、はたから見てて良かったです」。

鈴川恒夫役の声優を務めた中川大志
鈴川恒夫役の声優を務めた中川大志

中川は「本当に監督と共に、細かいところまで集中して演じましたが、監督の指示が細かすぎて、途中からわからなくなりながらも、絶妙なお芝居をしました」とおちゃめに語り「思い返したら、自分も気難しいアニメーション監督をやったことがありました。自分がこうやってアニメーション映画の一部になれたこと、この作品の一部になれたことが幸せです」と、NHKの朝ドラ「なつぞら」で演じた演出家の坂場一久役を引き合いに出した。

監督も「本当にアニメーション映画は人数と時間をかけて作られるもの。その重みをわかったうえで、中川くんが演じてくれたのはうれしかったです。エンドテロップが流れる時に、そのことを思いだしてくれると非常にうれしいです」と喜びを口にした。

笑顔でフォトセッション
笑顔でフォトセッション

今年のTIFFは、映画の未来への希望の光を灯すべく、コロナ禍でも感染対策を取りながら、映画館での上映を基本としての開催に踏み切った。期間は10月31日~11月9日(月)で、六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズやEXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷、東京国際フォーラム、神楽座などで連日開催中。

取材・文/山崎伸子

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