パーキンソン病罹患から30年のマイケル・J・フォックス、俳優引退宣言も前向き

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パーキンソン病罹患から30年のマイケル・J・フォックス、俳優引退宣言も前向き

11月に発売された回顧録「No Time Like the Future: An Optimist Considers Mortality」のなかで、2度目の俳優引退宣言をして世間を悲しませたマイケル・J・フォックスが、精力的にリモートで米テレビ番組「The Tonight Show」、英テレビ番組「This Morning」などでメディアに出演し、パーキンソン病罹患を告知された当時などについて語った。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」3シリーズでスターの座を不動のものにしたが、ちょうど1990年ごろに体調不良を訴え、1991年、29歳の時にパーキンソン病と告げられたマイケル。

「パーキンソン病と告げられて、それを受け入れてお酒をやめなければいけなかったけど、うまくいかなかった。お酒をやめるのに2年くらいかかってしまった。自分がパーキンソン病であるということ、そしてそれを受け止めるようになったのはそれからだ。パーキンソン病や、僕の家族や僕自身にもたらすもの、そして受け入れることを学んだ」という。

7年経ってやっと病気を公表する決意ができたが、「僕が病気だと知ったら、(面白いことを言っても)みんなが笑ってくれないだろうというのが一番怖かった。でも皆受け入れてくれて、とても協力的だった」とも語っている。

しかし、2018年に脊椎に非がん性の腫瘍が発見され、再び歩けるようになるまで4か月もかかったものの、なんとか乗り越えたが、まもなく、スパイク・リー製作の『シー・ユー・イエスタデイ』(19)にカメオ出演予定だった日の朝、キッチンで転んで腕の骨を折る災難が降りかかった。

立ち直れないほど落ち込みながらも何度も立ち上がったマイケルは、著書のなかで、「単語を取り込んで、それを逐一言葉で繰り返す能力が衰えた」と告白し、2度目の俳優引退宣言をほのめかしているが、一方で、「それは変わるかもしれない。全ては変わるものだから。でも、もしこれが僕の俳優のキャリアの終わりならそれでいい」とも綴っており、テレビインタビューでもいたって明るく前向き。今後も多くの人々に、希望を与え続けるだろう。

NY在住/JUNKO

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