北村匠海、森山未來との思い出の店がなくなり落胆…『アンダードッグ』舞台挨拶が開催
映画『アンダードッグ』の前後編が11月27日より公開され、主演の森山未來、共演の北村匠海、勝地涼、武正晴監督による公開記念舞台挨拶が28日に渋谷・シネクイントで開催。北村が「最後の試合のシーンを2日間みっちり撮って、そのあとで森山さんと食べたカキフライがとってもおいしくて」と笑顔を見せるも、森山から「あの店なくなっちゃったよ」と言われてしまい、「ええ~!悲しい」とガックリと肩を落とした。
第33回東京国際映画祭オープニング作品にも選ばれた本作は、数多くの映画賞を席巻した『百円の恋』(14)の武正晴が監督、足立紳が脚本のタッグ作。森山演じる“かませ犬(=アンダードッグ)”の崖っぷちボクサー、末永晃や、北村演じる、児童養護施設で育った才能ある若きボクサーの大村龍太、勝地演じる鳴かず飛ばずの芸人ボクサーの宮木瞬が、再起を賭けた闘いに挑む。
ボクサー役ということで、ストイックにトレーニングに励んだという3人。森山は「元ライト級日本ランク1位という設定なので、ちょっとボクシングをかじってるくらいじゃごまかしきれないだろうなと思い、ほぼ1年くらい前からボクシングを始めました。また、ダンスパフォーマンスのツアーで、香港や台湾にも行ってたんですが、トレーナーの松浦(慎一郎)さんにわざわざ台湾に来てもらったりして、稽古場でもやってました」と言って会場をどよめかせた。
北村も、10kg体重を落としたそうで「食事制限と、ウエイトはボクシングで落とそうとしてたので、家に帰ってもシャドーなどをしていて、ほかの仕事にはかなり支障が出ました(苦笑)。歌を歌ったりする時は、豚肉とかを食べたほうがいいんですが『野菜しか食べてないでしょ』と言われるくらいカスカスの声で。でも、そういうのも乗り越えていきました」と激白。
森山から「とんかつを食べなきゃいけなかった時も、ブロッコリーを食べてたりとか?」と、北村の主演映画『とんかつDJアゲ太郎』(公開中)を引き合いに出されると、北村は「はい。撮影中にもうボクシングを始めていたので。『あいつ、おかしいな』となってました」と苦笑した。
勝地は「ぼくは素人というか、どちらかというと無謀な挑戦に立ち向かうという設定だったので、ボコボコにやられるんです。大ぶりでどんどん外すという練習などをしてましたが、とにかく泣きながら、いや、泣くぐらい自分を追い込んでいきました」と撮影の苦労を明かした。
メガホンをとった武監督は3人の熱演を称え「いい俳優さんが集結してくれた。現場で生まれてくるんです、シナリオになかった世界が。なによりも試合のシーンは、出演者全員が主役。そういう現場でした」と手応えを口にした。
取材・文/山崎伸子