森崎ウィンが語る、『レディ・プレイヤー1』撮影秘話やおすすめの中国SF、コロナ禍で感じた想い
『妖怪人間ベラ』(20)や『本気のしるし<劇場版>』(公開中)など、主演映画が相次ぐ森崎ウィンが、12月4日~6日の3日間、幕張メッセで開催された「東京コミコン2020」でのオンライントークショーに登壇。イベント終了後のインタビューでは、スティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』(18)での撮影秘話や、今後の目標、コロナ禍での気づきなどについてたっぷりと語ってくれた。
イベントは、世界の巨匠×豪華ゲストが対談するドキュメンタリー『ジェームズ・キャメロンのSF映画術』の日本独占初放送を記念した内容で、キャメロンとスピルバーグの対談映像など、激レアなコンテンツも紹介され、大興奮していた森崎。また、『レディ・プレイヤー1』でのスピルバーグ監督の演出についても語り、ファンたちを熱狂させた。
劇中の「俺はガンダムで行く!」という名台詞は、森崎自身が考えついたものだが、映画公開時には「ガンダム」ファンからも絶賛された。
「最初は英語の台詞で書いてあって、そこに(Japanese)とありましたが、日本語で言うという意味なのか、それとも通訳さんや翻訳家さんから上がってきたものを話すという意味なのかがわからなくて。もちろん、軽い感じではないとも思っていたし、『ガンダム』は歴史ある作品で、ファンが大勢いらっしゃるので、僕のひと言ですべてを台無しにしかねないと思い、いろいろ考えました」。
森崎は、最初「ガンダム」にオマージュを捧げた台詞にしようかと迷ったそうで「僕が演じたダイトウは、日本のカルチャーにすごく影響されている人だったので『ダイトウ、行きます!』としたほうがいいのかなと思ったんです。でも、スピルバーグ監督から『いまから戦いに行くけど、そこで命を落とすかもしれない。もちろんオンライン上でのアバターだけど、彼らにとってのアバターは人生そのもの。そんな彼が、戦争に出る前に放つ一言として考えてほしい』と言われ、あの台詞になりました」と明かした。
「俺はガンダムで行く!」について「日本でウケようとか、よこしまな考えはまったくなかったんです。ただ、劇中で日本語をしゃべる台詞はそこしかなかったし、しかもドアップのシーンで出てくるので、とてもありがたかったなと。また、ファンの皆さんにも受け入れてもらったのは、本当にラッキーだったなと思います」と喜んだそう。
もしもガンダム以外だったら?と質問を投げると「ウルトラマンです。日本でこの原作を読んでいる方は少ないみたいですが、原作ではウルトラマンなので、僕だったら原作に忠実にウルトラマンでいきたいです」と答えてくれた。
また、乗ってみたいSFビークルやマシンについて尋ねると、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の「デロリアンです」と即答する。
「『レディ・プレイヤー1』の撮影中は、現場になくて。モーションキャプチャーだったから、ただのハコで、『これがデロリアンだから』と言われただけでした。それこそ、ワールドプレミアで初めて実物を見た時は、すごく興奮しました。ほかにも『AKIRA』のバイクは乗ってみたい。バイクの免許は持ってないけど、運転してみたいです」。
さらに、次回作で再び出演できるとしたら、過去と未来のどちらへ行きたいか?と聞くと「未来のほうに興味があります」と言う。
「サイエンスフィクションというジャンルで、こういう世界がいずれは来るんだと、先駆けて画面上で見せてもらった時、すごく興奮した自分がいたので。『人間が想像したものは絶対に実現できる』とも言いますし、自分の想像を具現化して、映画というファンタジーの世界のなかだけでも、触れてみたいです」。