「参加できたことを誇りに思う」ガル・ガドットら最強チームが『ワンダーウーマン 1984』への想いを語る!
「1作目の時はこのプロジェクトに関わること自体が大きなチャレンジだった。でもパティ(・ジェンキンス)というすばらしい監督が指導し、私をガイドしてくれた。だから今回はプロデューサーとして、ワンダーウーマンというキャラクターと、パティと作りあげてきたこの映画のビジョンを守りたいと思ったのです」。
全世界で興行収入8億2000万ドルを超えるメガヒットを記録した『ワンダーウーマン』(17)の待望の続編となる『ワンダーウーマン1984』(12月18日公開)で、前作に引きつづきダイアナ/ワンダーウーマン役を演じ、プロデューサーも兼任したガル・ガドットは、パティ・ジェンキンス監督との絆の深さを明かすと同時に、本作とワンダーウーマン役への思い入れの強さを語った。
DCコミックスを代表するヒーローの1人で、アメコミ界最強とも言われるケタ外れのパワーを持つ戦士、ワンダーウーマンの新たな戦いを描いた本作。物語の舞台は1984年。スミソニアン博物館で考古学者として働くダイアナ/ワンダーウーマンの前に、禁断の力を手にし人々の欲望を叶えると声高に謳う実業家のマックスの陰謀と、正体不明の敵チーターが立ちはだかる。やがて世界の均衡と平和が急速に崩れ去るなか、ワンダーウーマンは人類の滅亡を止めるために、たったひとりで壮絶なバトルに身を投じていくことに。
前作では外界から隔絶した島で生まれ育ったダイアナが、スティーブ・トレバー(クリス・パイン)との出会いを機に外の世界へ飛び出し、奮闘していく姿が描かれた。「1作目の時は陸に上がった魚のようだった」と振り返るガドットは、本作では物語の舞台が大きく変わったが、役作りについては「意識的に変えたところはないです」と明かす。「ワンダーウーマンがより人類と深く関わるストーリーになり、映画自体も普遍的な問題を扱っています。彼女自身、本質的な価値観は同じだけれど、視野が広がり、視点も変わってきていると感じました」と、前作以上にドラマティックな展開が待ち受けていることを示唆した。
一方で、ガドットの“大親友”でもあるジェンキンス監督は「ガルがいなかったらこの旅はできなかったと思う」と熱烈に感謝。「コロナ禍になる前から、世界がちょっと危険な方向に変わっていると皆さん感じていたと思います。私がこの作品で伝えたいメッセージのひとつは、キャラクター自身がそれぞれのなかのヒーローをどうやって見つけていくかということでした」と、本作で描かれる混迷した世界の様子が、現在のコロナ禍と思いがけなくリンクしていることを明かすと、「大きな勇気が私たちには必要で、正しいものを見つけ、正しいことをする覚悟が必要なのです」と力強く語った。
また、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』(11)や『ゴーストバスターズ』(16)など、コメディ映画を中心にキャリアを積み上げてきたクリステン・ウィグは、強敵チーター役で待望のアメコミ映画初出演。
かねてからスーパーヒーロー映画のファンであったというウィグは「前作の『ワンダーウーマン』を観たときに、女優としてこんなに素晴らしい映画に出られるなんて(ガル・ガドットが)羨ましい!と興奮しながら観たことを覚えています。その続編に、こうして出られるなんて、本当に信じられないことです」と喜びを爆発させた。
そんな本作の見どころの一つが、ジェンキンス監督が“本物”にこだわり、CGを極力使わずに俳優たちが実際に演じたアクションシーンの数々。複雑な作業だったとジェンキンス監督は振り返るが、ウィグは「確かに大変だったけれど、本当に楽しかった!」と大満足の様子。
ガドットも「アクションの動きはシルク・ドゥ・ソレイユからインスパイアされたもので、とても野心的で、いままでにないものになっています」と自信をのぞかせ、「劇場で観ていただければ、CGで作ったアクションとは迫力もリアルさも段違いだとわかるはず。大変だった分、すばらしいものができたと思っていますし、この映画に参加できたことを誇りに思っています」と語った。
最後にジェンキンス監督に、3作目の構想はあるのかどうか訊ねてみた。すると「最終章は私の頭のなかで構想がちゃんとあります!」と即答。「いろいろ構想を重ねて、ストーリーも考えていたのですが、そんなタイミングでパンデミックが起きた。このコロナ禍が収まる頃に、色々なことがどんなふうに変わっているのかを鑑みながら、最終的なストーリーを考えたいと思っています」と意欲的な姿勢をのぞかせていた。
ワンダーウーマンのさらなる活躍と、ジェンキンス監督&ガドットの次なる旅路に期待しながら、待望の劇場公開を迎える『ワンダーウーマン1984』を映画館の大スクリーンで堪能してほしい。
文/久保田 和馬