三浦翔平、三浦春馬の存在を感じながら「あの笑顔で『ありがとう』と言っている」

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三浦翔平、三浦春馬の存在を感じながら「あの笑顔で『ありがとう』と言っている」

今年7月に亡くなった三浦春馬が主演を務めた映画『天外者』の公開記念舞台挨拶が12月12日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、三浦翔平、森永悠希、森川葵、蓮佛美沙子、筒井真理子、田中光敏監督が登壇。三浦翔平が「多分そこにいると思う」と三浦春馬の存在を感じながら、「照れているんじゃないかな。こうやって幕が開いて、皆さんにお届けできていることを誰よりも感謝していると思うし、誰よりも悔やんでいるかもしれない」とコメント。会場も涙するファンが多く見受けられるなか、「あのさわやかな笑顔で『ありがとう』って言っているんじゃないかな」と三浦春馬の想いを代弁した。

【写真を見る】「春馬と共にここにいる」と熱弁する三浦翔平。「泣いていい」と会場に語りかけた
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武士の魂と商人の才を持ち、激動の幕末から明治初期、圧倒的な熱量で日本の未来の為に駆け抜けた男、五代友厚を三浦春馬が全身全霊で演じた本作。三浦翔平は、五代の盟友、坂本龍馬役を演じた。大きな拍手に迎えられて登場した三浦翔平は「やっと幕を開けることができました。春馬と共にここにいる」と力強く語り、「感無量です」としみじみ。
田中監督は「みんなで力を合わせて、主演、三浦春馬を中心に作りあげました。この作品は、僕にとって格別。一生心に残る作品」とあふれる思いを口にした。

また五代友厚の妻役を演じた蓮佛は「皆さん、いろいろな想いを胸に足を運んでくださったと思う。どうか最後まで、この作品を受け取ってください。情熱の結晶のような作品です」と熱弁。
「満員の風景を見て、胸が熱くなった」というのが五代友厚の母役の筒井で、「ひたむきで純粋で、本当に友厚だなと思った」三浦春馬の人柄を思いだしながら、「役作りすることなく、彼に寄り添えば、私は母になれると思った」と涙をこぼしていた。

「情熱の結晶のような作品」と語った蓮佛美沙子
「情熱の結晶のような作品」と語った蓮佛美沙子

公私共に三浦春馬と交流のあった三浦翔平だが、「正式に龍馬役のオファーをいただく前に、春馬とご飯を食べていた。春馬から『僕が五代という役をやるんだけど、坂本龍馬は翔平にやってほしいんだ』という話をされて。『一緒にやりたいね、春馬がそう言ってくれるならやりたい』という話から始まった」と振り返り、「僕の龍馬は、春馬がいたからできた龍馬」と感謝しきり。「彼は自分のことよりも、共演者やスタッフさん、そういう方たちを、自分以上に見て、自分以上に大切にしている人だった。常に誰かのことを気にかけて、元気がなさそうだったら、駆け寄ってすぐに声をかけるような男。座長としてもですが、人として本当にすばらしい男」と称えていた。

『天外者』がいよいよ公開!
『天外者』がいよいよ公開!

田中監督によると、完成作は観ることができなかったが、三浦春馬は本作の編集途中の一部分を目にしていたという。田中監督は「にこやかに作品を観て、『あの時、本当に僕、頑張ったんですよ』とうっすらと涙を浮かべていた。『すごい頑張ったんで、すごく感激しちゃいました』と言っていた。本当に真摯に頑張った」と三浦春馬のひたむきさに惚れ惚れ。

三浦翔平は「映画を観終わった後に、悲しい気持ちやさみしい気持ちになってしまうと思います。でも、泣いていいと思います」とファンの気持ちに寄り添いながら、「その気持ちを決して、ネガティブな方に引っ張らないでください。この映画のなかで、三浦春馬は、ものすごい熱量で演じて、しっかりと生きています。五代友厚の生き様を春馬の熱量と共に目に焼き付けて、二人の思いをしっかりと受け取って、また今日という日を、明日を、一生懸命に生きてください。きっと春馬もすごく喜んでいると思います」と熱心に語りかけていた。

取材・文/成田 おり枝

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