二度と生きては出られない…“富士の樹海”の真の恐ろしさとは?
“樹海村”はいつ生まれたのか?
2006年の秋のことである。都市伝説を紹介するサイト「都市伝説広場」にこんな噂が紹介された。「樹海のなかには自殺をし損なったり、自殺をやめようにも社会復帰ができなかったりした人々が集まった集落が存在し、浮世離れした村社会をつくっている」。
そのころ運用が始まったGoogleマップによって、誰もが簡単に航空写真や現地の写真にアクセスできるようになり、インターネット黎明期に騒がれたいくつもの都市伝説、とりわけ“〇〇村が存在していた”という物語は否定されていった。そうしたなかで、深い森に覆われ、上空からはそこになにがあるか見ることができない樹海は、その神秘的な歴史と共に格好の舞台だったのかもしれない。
しかし当時ネット上で航空写真と共にあげられた集落は、ごく一般的な民宿であるということが証明されている。では“樹海村”は存在しないのか?それは誰にもわからない。毎年どれくらいの人数が青木ヶ原を訪れ、そのまま失踪しているのか正確には判明していないのだ。
また地下空間も存在していると言われ、溶岩洞窟の一つで観光スポットにもなっている鳴沢氷穴の地下空間は約100キロメートル離れた江ノ島まで続いているという話も。そのどこかに“何者か”が暮らす場所があったとしても決して不思議なことではないだろう。
『樹海村』の撮影現場でも怪奇現象が…!?
そんな富士の樹海で、2020年夏に撮影が行われた『樹海村』。その撮影現場では“コトリバコ”を映すシーンの撮影時だけ、確認用のモニターに見たこともないノイズが走りスタッフたちを戦慄させたとか。いまだその原因は明らかになっておらず、樹海に潜む者たちの強力な呪いが、映画の撮影を邪魔しようとしていたのかも…。
その呪いがスクリーンを通して日本中に拡がる可能性もゼロではない。劇場に足を運ぶ際には勇気と覚悟を持って、日本最恐の樹海の呪いを目撃してほしい。
文/久保田 和馬