ジブリ『レッドタートル』オスカー獲得ならず、ディズニー『ズートピア』に軍配
現地時間2月26日(日本時間27日)にハリウッドのドルビー・シアターで開催された第89回アカデミー賞授賞式。長編アニメーション賞はディズニー映画『ズートピア』(16)にもたらされた。スタジオジブリが初の海外共同制作に挑んだ『レッドタートル ある島の物語』(16)は惜しくも受賞を逃した。
動物たちが人間のように暮らす文明社会“ズートピア”を舞台に、警察官になりたいと願うウサギのヒロイン・ジュディとキツネの詐欺師ニックが出会い、巻き起こす騒動を綴る本作。差別や偏見を描いたことも話題となった。
ジョン・ラセターの製作総指揮のもと、『塔の上のラプンツェル』(10)のバイロン・ハワードと『シュガー・ラッシュ』(12)のリッチ・ムーアが共同で監督を担当。アニメ界のアカデミー賞と呼ばれる第44回アニー賞では、作品賞、監督賞を含む最多6部門を制している。
ハワード監督は「5、6年前にこのクレイジーなアイディアを思いついたんだ」と口火を切り、「世界はほんの少しいい場所になると期待できる映画」だと話した。ムーア監督は「このストーリーを受け入れてくれた、“寛容”というものに感謝したい。寛容は、他者に対する恐怖に打ち勝つんだというメッセージを受け入れてくれて、本当に感謝します」と大きな笑顔を見せていた。
スタジオジブリ作品は、第86回の『風立ちぬ』(13)、第87回の『かぐや姫の物語』(13)、第88回の『思い出のマーニー』(14)、そして今回の『レッドタートル ある島の物語』と4年連続ノミネートを果たしていた。【Movie Walker】
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