松坂桃李、『あの頃。』公開記念舞台挨拶で“歌NG説”の真相を告白「CDは出ません!」
劔樹人の自伝的青春コミックエッセイを映画化した『あの頃。』の公開記念舞台挨拶が2月20日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、松坂桃李、仲野太賀、山中崇、若葉竜也、芹澤興人、コカドケンタロウ、大下ヒロト、今泉力哉監督が登壇。「ちょっと聞いてみたい。本当かどうかわからない」と切りだした今泉監督が、松坂の“歌NG説”について質問。松坂が「歌、苦手だから」と“歌NG説”の真相を明かした。
松坂が主演を務め、「ハロー!プロジェクト」に青春を捧げるアイドルオタクの劔に扮した本作。同じ趣味を持つ仲間と出会った劔が、彼らと“恋愛研究会。”というバンドを結成し、トークイベントや啓蒙活動という名目でモーニング娘。の曲を熱唱するなど、遅れてきた青春を謳歌していく姿を描く。
今泉監督は「太賀さんや若葉さんが歌が上手いのは知っていた。でも松坂さんについては、“歌NG説”というのをふんわり聞いていた」という。「その話が監督の耳に届かないまま、今回歌ってくれていたので、どういう心境だったのかなと思って」と尋ねると、松坂は「これは致し方ないというか」と告白し、周囲も大爆笑。「役を通して歌うならアリかという解釈で、作品で、もしそういうことがあったらやると決めている」そうで、「ただうちの事務所って結構、歌わせることが多くて。多分僕以外は、ほぼほぼみんなCDを出しているんですよ」と話す。
周囲から「このメンバーでCDは?」との案が上がると、松坂は「“恋愛研究会。”でのCDは出ません!」と笑顔で否定。「あんなにいっぱい練習したのに…」とこぼす共演者もいたが、松坂は「いまはもう歌えないでしょ!」と提案を却下して、会場を笑わせていた。
この日は、観客を迎えての舞台挨拶を実施。松坂は「めちゃくちゃうれしいです」と会場を見渡し、「こうやって直接届けられるのが、本当にうれしい。やっぱりいいもんですね」と感無量の面持ち。「中学10年生のようなわちゃわちゃとした空気感が、こうやってたくさんの方々に見られると思うと、若干小っ恥ずかしい感じもする」と照れくさそうに語る。
仲野も「撮影は、昨年のいまごろ。この個性豊かなメンバーで、他愛もない話をしてわちゃわちゃとしていた。それが大きなスクリーンで公開されると思うと、どんなふうに受け取られるのかドキドキ」と賑やかかつ、穏やかな撮影現場を述懐。松坂は「大下さんが輪の中心だった」と明かし、大下を中心に笑顔で暴露合戦を繰り広げるなど、仲のよい様子をたっぷりと披露。「違う仕事もこのメンバーでやってみたい」と意気込んでいた。
取材・文/成田おり枝