園子温監督が原点回帰!遊び心と映画愛あふれる『エッシャー通りの赤いポスト』公開決定
『自殺サークル』(02)、『冷たい熱帯魚』(10)など、鮮烈な作品を世に送りだしてきた園子温監督の最新作『エッシャー通りの赤いポスト』が今秋に公開されることが決定。あわせて場面写真が解禁された。
個性豊かな登場人物たちの物語が“赤いポスト”を起点に展開していく本作。メガホンをとった園監督が脚本、編集、音楽を兼任し、7名の役者の卵たちのほか藤田朋子、田口主将、園組常連の吹越満、渡辺哲、諏訪太朗の出演で、遊び心と映画愛があふれるオリジナルストーリーが紡がれる。
カリスマ鬼才映画監督である小林正の新作オーディションに、興味本位の者、夫の意思を継ぎ女優を目指す若き未亡人のほか、「小林監督心中クラブ」のメンバー、浴衣姿の劇団員、やらせの有名女優、殺気立った訳ありの女など、有名無名の女優たちが集結する。 一方、エグゼクティブプロデューサーの無理な要望に苦悩し、シナリオ執筆もうまく進まない小林監督の前に、昔の彼女が現れて…。
解禁された場面写真では、キーアイテムとなる赤いポストのシーンとともに波乱含みの人間ドラマを感じさせるビジュアルが切り取られ、期待感が煽られる。撮影は2019年2月に心筋梗塞で倒れた園監督の退院後、2019年8月に行われたという。すでに世界6か国の映画祭で上映され、第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭では観客賞を受賞。今後もベルリン批評家週間を含む4つの映画祭での上映が決まっている。
ベルリン批評家週間のアートディレクターのデニス・フッターは「園子温監督の遊び心とアイロニーに興奮しました」とコメント。園監督は「もう一度、原点回帰して、邪心ゼロで作っちまった童心映画!」、そして本作を企画したアクターズ・ヴィジョン主宰の松枝佳紀は「これは園監督にしか作ることのできない映画です」と語っている。
悲願だったハリウッド進出を果たした園監督が、インディーズ映画にカムバックして手掛けた本作。どんな園子温節が炸裂するのか?公開を期待して待とう。