愛憎入り混じる女性ふたりの逃避行…Netflix映画『彼女』鮮烈な予告&劇中カットが一挙到着
Netflixが製作する映画『彼女』が2021年4月15日(木)より配信される。水原希子、さとうほなみの共演で、女性ふたりの逃避行を描いた中村珍の「羣青」を映画化した同作の予告編と新たなティーザーアート、さらに場面写真が一挙解禁となった。
同性愛者の永澤レイは、夫から壮絶なDVを受けている篠田七恵に高校時代から恋をしていた。ある日、レイは彼女のために夫を殺害。七恵は自分のために殺人まで犯したレイに疎ましさと恐ろしさを抱く。互いに愛を欲しながら、想いをぶつけあうレイと七恵、正しいことも悪いことも、愛も憎しみも限界を超えた彼女たちの逃避行の結末は…?
日本の美しい景色を背景に、観る者に愛の本質を問うロードムービー。そのメガホンをとるのは『ヴァイブレータ』(03)、『軽蔑』(11)、『彼女の人生は間違いじゃない』(17)などの廣木隆一監督。自由気ままに見え、同性愛者であることを家族に言えず生きづらさを感じているレイを水原が、父に続き夫からもDVを受けて人生に絶望する七恵をさとうが演じる。
予告には「もう帰るところないから」「あんたしかいないから」というレイのセリフと共に、逃避行に旅立つふたりの姿が。風を切るバイク、夏の緑が輝く水辺で寝転ぶふたり…といったロードムービーならではのシーンが続く一方、血しぶきが飛ぶ七恵の結婚式の写真やレイが返り血を洗い流す姿も映し出される。
心の底から振り絞るような「あたしの人生なんか、あんたがニコッとしただけでボロボロになるんだよ」というレイの言葉、そして最後に彼女が見せる表情、誰かを心から好きになることの喜びと切なさを凝縮した映像となっている。また、新たなティーザーアートには、目を閉じて額を寄せあうレイと七恵が切り取られている。全てを受け入れようとしている穏やかな表情に目を奪われる。
本年の日本発Netflix映画第1弾作品でもある『彼女』。「人を愛すること」「愛する人を守ること」の限界を描く衝撃作、波乱に満ちた彼女らの愛の行方をぜひ見届けたい。
文/鈴木レイヤ