長澤まさみ、初の最優秀主演女優賞で涙!「これからも誠実に映画づくりに向き合う」力強い誓いの言葉

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長澤まさみ、初の最優秀主演女優賞で涙!「これからも誠実に映画づくりに向き合う」力強い誓いの言葉

第44回⽇本アカデミー賞授賞式が3月19日にグランドプリンスホテル新高輪で開催され、『MOTHER マザー』の長澤まさみが自身にとって初の最優秀主演女優賞に輝いた。最優秀助演女優賞を獲得したのは、『浅田家!』の黒木華。受賞スピーチでは、2人共、コロナ禍で実感した映画づくりの尊さ、映画の力について触れ、それぞれに誓いや願いを語っていた。

【写真を見る】闇へ堕ちていく母親役で最優秀主演女優賞を獲得した長澤まさみ、涙!
【写真を見る】闇へ堕ちていく母親役で最優秀主演女優賞を獲得した長澤まさみ、涙![c]日本アカデミー賞協会

最優秀助演女優賞は 2 回受賞している長澤だが(第28回『世界の中心で、愛を叫ぶ』、第43回『キングダム』)、主演での最優秀賞受賞は初。プレゼンターを務めた松坂桃李から名前を読み上げられ、壇上に上がった長澤はマイクに向かうとしばし言葉につまり、感涙。「本当にたくさんの方に支えなれなければ、映画づくりはできないんだということを、昨年、身に染みて感じました。きっと本当は作りたかったを映画を、昨年、作れなかった人たちもたくさんいると思います。映画も公開できず、先延ばしになっている人たちもたくさんいると思います」と映画界の状況に思いを馳せ、「そのなかで、映画を公開して、たくさんの方に観に行っていただけたことは本当にうれしいですし、これからも誠実に映画づくりに向き合って、頑張っていきたいなと思います」と力強く語った。

3度目の最優秀助演女優賞を獲得した黒木華。「二宮さんのおかげ」と感謝
3度目の最優秀助演女優賞を獲得した黒木華。「二宮さんのおかげ」と感謝[c]日本アカデミー賞協会

黒木が最優秀助演女優賞を受賞するのは、第38回の『小さいおうち』、第39回の『母と暮せば』に続いて3度目。黒木は「二宮(和也)さんのおかげだなと思っています」と主演の二宮に感謝し、「周りがピリピリしている空気のなかで、映画を観に行くようになれて、すごく私は救われて。改めて映画のありがたみ、大事さに気づきました」と“映画の力”についてコメント。「すてきな作品を皆さんに届けて、それで少しでも救われる人がいたらいいなと思います」と願いを込めていた。


『MOTHER マザー』は、実話をベースにした衝撃作。社会から孤立していく母と息子の歪んだ絆が、ある殺害事件を引き起こす。長澤は主人公のシングルマザー、秋子役で、闇へ堕ちていく母親役に挑んだ。監督を大森立嗣が務めた。

『浅田家!』は、ユニークな家族写真を世に送りだした写真家の浅田政志の撮影した2冊の写真集を原案に、政志(二宮和也)の人生を通して家族の絆を描く物語。黒木は政志の幼馴染であり、恋人の若奈役を演じた。監督を『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)の中野量太が務めた。

菅田将暉への信頼感を語った小松菜奈
菅田将暉への信頼感を語った小松菜奈[c]日本アカデミー賞協会

ほかに優秀主演女優賞を受賞したのは、『糸』の小松菜奈、『朝が来る』の永作博美、『男はつらいよ お帰り 寅さん』の倍賞千恵子、『一度死んでみた』の広瀬すず。長澤は『コンフィデンスマンJP プリンセス編』でも同賞を受賞している。さらに、ほかの優秀助演女優賞は、『事故物件 恐い間取り』の江口のりこ、『男はつらいよ お帰り 寅さん』の後藤久美子、『一度も撃ってません』の桃井かおり、『Fukushima 50 (フクシマフィフティ)』の安田成美が受賞している。

文/成田 おり枝

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