第40回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞・妻夫木聡が綾野剛と熱き抱擁!
第40回日本アカデミー賞授賞式が、3月3日にグランドプリンスホテル新高輪で開催。見事、最優秀助演男優賞に輝いたのは、『怒り』(16)の妻夫木聡だった。妻夫木は「この後、舞台が待っていますが、ギリギリまで待っていて良かった。前回、『悪人』(10)で(最優秀主演男優賞を)いただいた時はいられなかったので、今回はみなさんと喜びを分かち合えることをうれしく感じます」と喜びを語った。
妻夫木は「何の取り柄もなかった僕ですが、俳優をやって、こうやって賞までもらえた現実は夢のようです」と言葉をかみしめる。「これも綾野剛くんといっしょに作り上げたと思っています。また、李さんに『東京(パート)はお前に任せた』と言われたこと、終わった後で『お前に救われた』と言われたことは一生の財産となりました」。
『怒り』は原作・吉田修一、監督・李相日という『悪人』のコンビによるミステリアスなドラマ。恋人・直人役の綾野剛とは初共演だったが、役作りで2週間くらい同じホテルでの同居生活まで送ったと言う。
妻夫木は綾野について「お互いに作品の取り組み方が似ている部分があったかも」と分析。「ある程度の覚悟をもってどんなことでもやれるというか、命を懸けられるという思いを僕ももっていて、それが純粋に出たのかなと」。
綾野も「いまそこに妻夫木さんが立たれている姿を見て、ものすごくぐっときています」と感動しきりだった。「妻夫木聡という人がいなければ僕の役は存在していませんでしたし、(演じた)直人を愛してくださったことによって、妻夫木さんがここに座っているんだなと思うと、きれいごと抜きにしてうれしいです」とコメント。
妻夫木がステージを降りた後、綾野と2人で抱擁し合う姿も印象的だった。
ほかに、優秀助演男優を受賞したのは『永い言い訳』の竹原ピストル、『聖の青春』の東出昌大、『怒り』の森山未來、『SCOOP!』のリリー・フランキーで、各自が撮影エピソードや喜びを口にした。【取材・文/山崎伸子】