「ゴジラと共に、先の見えない未来を覆したい」BiSHが“最高傑作”と語る「ゴジラ S.P」の魅力
「ゴジラ」シリーズ完全新作オリジナルストーリーのテレビアニメ「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」が4月1日より放送がスタートし、現在毎週木曜22:30にTOKYO MX、BS11ほかで放送中だ。
本作は監督に『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(17)の高橋敦史、シリーズ構成・脚本にSF小説家で芥川賞受賞者の円城塔、キャラクターデザイン原案に漫画「青の祓魔師」の作者として知られる加藤和恵、怪獣デザインに『千と千尋の神隠し』(01)など多くのスタジオジブリ作品へ参加しているアニメーターの山森英司を迎え、「僕のヒーローアカデミア」のボンズと「BEASTARS」のオレンジが2Dと3Dをハイブリットしたアニメーション制作を担当する。
そうそうたる布陣が大きな話題となった本作。その世界観を彩るオープニングテーマに抜擢されたのは、“楽器を持たないパンクバンド” BiSHだ。
今回は、BiSHのメンバー、アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dへのインタビューをお届けする。主題歌に抜擢された時の心境やオープニングテーマ「in case...」について、そして一足先に「ゴジラ S.P」を観たという彼女たちから本作の魅力を余すことなく語ってもらった。
「私たちの曲も『ゴジラ』を通して、何十年後か先まで忘れない人がいるかもしれない」(ハシヤスメ・アツコ)
――「ゴジラ S.P」のオープニングテーマが決まった時の心境を教えてください。
セントチヒロ・チッチ(以下、チッチ)「ゴジラはBiSHの6人が幼いころからずっといた存在で、“怖い”イメージと共に“人間味”があるというイメージがありました。BiSHも人間味のある個性の強いグループだと思っているから、『ゴジラ S.P』を盛り上げていく役割を担えたことがすごくうれしかったです」
アイナ・ジ・エンド(以下、アイナ)「ゴジラはお父さんから教えてもらって、おうちにもフィギュアがありました。1967年の『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』を観て、ミニラを好きになって。ミニラの啼き声を練習して、ハシヤスメ(・アツコ)と一緒にミニラのマネをして遊んだこともあります。結構上手いんですよ!」
一同「ふふふ(笑)」
アイナ「だから今回のお話をいただけて本当にうれしかったですし、せっかくやらせていただけるのだから精一杯歌おうと、レコーディングに気合いが入りました」
ハシヤスメ・アツコ(以下、ハシヤスメ)「私も幼少期からゴジラに触れてきました。『ゴジラのテーマ』や『モスラの歌』は大人になってもずっと耳に残るメロディで忘れられない曲です。私たちの曲も『ゴジラ S.P』を通して何十年後かの先まで忘れられない人がいるかもしれない。そうなったらいいなとレコーディングの段階からすごくワクワクしていました」
「『難しければ難しいほどいいね』という歌詞が、簡単なほうへ甘えがちな自分に響いた」(リンリン)
――そんな気合いの入った「in case...」、どのような楽曲に仕上がっていますか?
リンリン「サビの『難しければ難しいほどいいね』という歌詞が響きます。頑張って難しいほうへ立ち向かおうとしている歌詞で、物事に対して簡単なほうへ甘えがちな自分にとって心打たれる曲になりました」
モモコグミカンパニー(以下、モモコ)「リンリンが言った歌詞は、私もとても響きました。世の中、すごく複雑なこと面倒くさいことがたくさんあるけれど、それすらも楽しんでいこう!という前向きな曲になったと思います」
アイナ「『ゴジラ S.P』の曲でもあり、いまを生きる人たちに響く曲でありたいと思います。あと、いままでのBiSHの曲のなかではあまり聴いたことないサウンド感になっていて、重低音が鳴り響くカッコイイ曲です。みんなの良いところが出ている歌割りもあって、リンリンのシャウト、アユニ(・D)のラップがめっちゃ良い。今後、ライブでこの曲を披露できるのが楽しみです」