北村匠海に山田裕貴、吉沢亮らが“完全再現”!熱気渦巻く『東京リベンジャーズ』撮影現場を目撃
「週刊少年マガジン」で連載中のコミック「東京卍リベンジャーズ」。「新宿スワン」の和久井健が紡ぎだす熱い物語にハマる読者が続出し、現在累計発行部数は1000万部を超える。『あさひなぐ』(17)や『映画 賭ケグルイ』(19)、『映像研には手を出すな!』(20)の英勉監督がメガホンを取り、最旬俳優を迎えての映画化が発表されて以降、新情報が解禁されるたびに話題に。
本作の主人公はどん底のヘタレ男子、タケミチ(北村匠海)。ある日、関東最凶の不良軍団“東京卍會”によって、学生時代に付き合っていた橘ヒナタ(今田美桜)と、彼女の弟ナオト(杉野遥亮)が殺されたことを知ったタケミチは、その翌日、線路に転落したはずみに10年前にタイムリープしてしまう。あることがきっかけで未来を変えることに成功したタケミチは、ヒナタを救うため、そして逃げ続けた自身の人生を変えるために、東京卍會に挑むことに。
本作の撮影が始まったのは、2020年3月中旬のこと。本来であれば4月末にクランクアップ予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令により、撮影は一時中断。多忙なキャスト陣のスケジュールや厳しい撮影環境も相まって、宣言解除後も再度の撮影中断を余儀なくされた。
しかし、北村は「現場の熱量と我々役者陣の想いが強く、1年間誰もモチベーションが途切れることはなかった」と語る。作品に懸ける熱気と、気の置けない友人たちの集まりのようなラフさのバランスが心地よい、本作の撮影現場の様子をお届けしたい。
「見てもらったらわかる通り、やれることはやりつくしました」(山田)
MOVIE WALKER PRESS編集部が潜入したのは、撮影が始まった日から数えると、実に306日目の真冬の撮影現場。この日は、10年前にタイムリープしたタケミチが、東京卍會総長マイキー(吉沢亮)、副総長ドラケン(山田裕貴)と初めて出会うシーンの撮影だった。喧嘩の腕が立つキヨマサ(鈴木伸之)が仕切る喧嘩賭博で、未来を変えるべく、ボロボロになってもキヨマサに立ち向かっていくタケミチの前に、2人が登場する。
都内某所、川沿いに面した大階段のある広場には、「いかにも」な不良軍団たちが集結し、異様な雰囲気が漂っていた。20~30名にも及ぶ学生服の集団は、金髪、赤髪、リーゼントとお手本のような不良コーディネートに、強面ぞろい。しかし、スピーカーで指示を飛ばす英監督の誘導に従って、素直に整列していく姿は、なんだかかわいらしくも見えた。
現場に到着した直後、遠くからでも鈴木演じるキヨマサの迫力は、圧倒的だった。本人も特にこだわったというリーゼントヘアがあまりにはまっている鈴木。その前には、ギョッとするほどリアルな“傷だらけメイク”を施された北村が立ち並ぶ。
本作は、原作ファンも納得の、キャラクターの再現度の高さが話題となっている。原作のタケミチに合わせて地毛を金髪に染めたという北村は、「原作の髪型にできるだけ寄せられるように、リーゼントが作りやすいカットにしました」というこだわりぶりだ。キャスト陣もお互いがお互いを「ハマり役」と評し、吉沢も、タケミチの親友アッくんを演じた磯村勇斗も、北村を「原作のまんま」と絶賛している。そんななかでも、まさしく漫画から飛び出してきたと言っていいほどのビジュアルを作り上げたのは、山田演じるドラケンだ。
ドラケンと言えば、辮髪スタイルに側頭部のドラゴンのタトゥーがシンボルのキャラクターだ。驚くべきは、山田は地毛でこの特徴的すぎるビジュアルを完全再現したということ。「見てもらったらわかる通り、やれることは全部やりつくしました」と語る山田は、もともと原作ファンだったそう。「原作のビジュアルに近づけるために、身長も15cm上げて、アクション中もブーツの中にソールを入れて、ほぼ爪先立ち」だったという。「ドラケンは好きな方々が多いので、タトゥーと金髪は必ずやろうと思っていました」と、原作への限りないリスペクトがうかがえる徹底ぶりだった。