品川ヒロシ監督、スタンディングオベーションに感無量!沖縄にも中継された『リスタート』舞台挨拶
品川ヒロシ監督作『リスタート』(7月16日公開)の沖縄国際映画祭上映イベントが、4月17日にユナイテッドシネマ・アクアシティお台場で開催。品川監督、EMILY(HONEBONE)、SWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE)が舞台挨拶に登壇し、スタンディングオベーションで迎えられた。品川監督は「スタンディングオベーションは初めてです。ありがとうございます!」と感激。「島ぜんぶでおーきな祭 第13回沖縄国際映画祭」の特別招待作品である本作は、同時刻で沖縄の桜坂劇場でも上映され、舞台挨拶も生中継で配信された。
本作は、シンガーソングライターを夢見て上京した主人公の未央(EMILY)が、スキャンダルをきっかけに夢破れて傷つき、故郷である北海道の下川町に帰って、同級生や家族、大自然に触れることで徐々に心を取り戻していくという内容の青春ストーリー。本作は、下川町と吉本興業がSDGs推進の連携協定を結んだプロジェクトで、クラウドファンディングによって700名から支援を集めて制作された。
男女フォークデュオ、HONEBONEのボーカルでモデルでもあるEMILYは、本作で演技に初挑戦した。「私はミュージシャンで、事務所にも入ってないですし、夢のような時間でした。台詞を言うのもやったことがなかったので、品川さんがクランクイン前も、クランクインしてからもずっと面倒を見てくれました」と品川監督に感謝する。
品川監督はEMILYのキャスティングについて「歌の上手い女優さんを探してて。テレビで『家、ついて行ってイイですか?』を観ていたらEMILYが出てたんです。歌が上手くて、やたらよくしゃべっておもしろい子だなと。HONEBONEの公式YouTubeを観たら表情も豊かだったので、Tweetしたらまんまとくいついてきた(笑)」と理由を明かした。
EMILYは「すぐにDMして『仕事ください。なんでもしますんで。靴なめるんで』と。音楽の仕事をもらえるのかと思ったら『女優に興味ある?』と言われて。まさかこうなるとは思ってなかったです」と当時を振り返った。
劇団EXILEの一員でラッパー、デザイナーでもあるDOBERMAN INFINITYのSWAYは、2年前に撮影された本作を観て「わざわざシャツを脱いで川へ入るあざとさ」と自身にツッコミを入れて苦笑する。
EMILYがSWAYの筋骨隆々の肉体について「観てる側はよだれがたれそう」、品川監督も「アベンジャーズみたい」と称えると、SWAYは「2年前の自分の身体を見て、トレーニングを“リスタート”させようかと」と気を引き締めたとか。
品川監督は本作のストーリーについて「自分と重なってる部分もあったのかなと」と振り返ったあと「めちゃくちゃ大変な撮影でした。僕は映画を撮るっていう意味では恵まれていて、これまで予算の多い映画を撮っていましたが、今回はクラウドファンディングの作品だったので、不眠不休で撮りました」と告白。
品川監督は、クラウドファンディングで応援してくれた方々やキャストやスタッフ陣の情熱を受け止めたようで「僕はクランクアップで、初めて泣いたんです。汗と涙が詰まっている」と溢れる想いを口にした。SWAYは品川監督について「最高ですよ」と言うと、EMILYも「お父さんみたい。全員に寄り添ってくれた。優しいなと」と、心から称えた。
取材・文/山崎伸子