エマ・ストーンが稀代の悪女に“憑依”!?『クルエラ』プロデューサーも舌を巻く、大胆な変貌に注目
ディズニー・アニメーションの名作『101匹わんちゃん』(61)に登場した悪名高きヴィラン、クルエラの誕生秘話を描く『クルエラ』が5月27日(木)から映画館で、5月28日(金)からディズニープラスのプレミアアクセスで公開。このたび本作で主人公クルエラを演じたエマ・ストーンの“カメレオン女優”ぶりについて、制作スタッフからの証言が到着。艶やかな衣装に包まれたインパクト満点の場面写真とともに、その怪演をチェックしていきたい。
本作の舞台はパンク・ムーブメントが吹き荒れる1970年代のロンドン。ファッション・デザイナーを夢見る少女エステラは、一日でも早くデザイナーになるため身を粉にして働いていた。このままデザイナーへの道を歩んでいくと思われていたなか、伝説的なカリスマデザイナーのバロネスとの出会いによってエステラの運命は大きく変わってしまう。次第にエステラは、狂気に満ちた“クルエラ”の姿へと染まっていくことに…。
初主演を務めた『小悪魔はなぜモテる?!』(10)で第68回ゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされ一躍注目を浴びたストーンは、その後も「アメイジング・スパイダーマン」シリーズや『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14)などの話題作に立て続けに出演。そして『ラ・ラ・ランド』(16)で第89回アカデミー賞主演女優賞を受賞するなどその年の映画賞を総なめ。いまやラブコメからシリアスまで、多種多様な作品でその確かな演技力を発揮するスター俳優としての地位を築きあげている。
そんなストーンが本作で挑むのは、ディズニー史上最も冷酷なヴィランとも言われる稀代の悪女クルエラ。本作でプロデューサーを務めたアンドリュー・ガンは「クルエラ役として、ストーンには『女王陛下のお気に入り』で見せたような不快で利己的なキャラクターを演じながらも、観客にそのキャラクターを応援させてしまうという素晴らしい能力があります。邪悪さを見せたほんの数秒後に悲痛さを見せることが彼女にはできる。映画の最後には、彼女に一番になっていて欲しいと観客に思わせることのできる役者なのです」と熱烈な賛辞を贈る。
『101匹わんちゃん』のクルエラも、毛皮のコートを作るためにダルメシアンの子犬を盗もうとする利己的で残酷なキャラクターとして恐れられながらも、いまなお絶大な人気を誇るキャラクターだ。そうしたクルエラの絶妙な魅力を実写で見事に引きだしていったストーンについて、ガンはさらに「笑いのタイミングも申し分なく、自身の作り上げるキャラクターに真の意味で乗り移り、独特で記憶に残る存在にしてみせる。彼女であれば、クルエラを時代を超越した魅惑的な存在に作りあげるとわかっていました」と太鼓判を捺した。
あわせて到着した場面写真には、パンク風の衣装から絢爛豪華な真っ赤なドレスに身を包んだストーン演じるクルエラの姿が収められている。役に憑依するようにして、デザイナーを夢見る少女エステラから悪名高きヴィランのクルエラまでの大胆な変貌を演じ切ったストーン。是非ともその迫真の演技を劇場で目撃してほしい。
文/久保田 和馬