大記録まであと1つ!現代を代表する名女優フランシス・マクドーマンドの今後の出演作は?

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大記録まであと1つ!現代を代表する名女優フランシス・マクドーマンドの今後の出演作は?

先日発表された第93回アカデミー賞で作品賞と監督賞、主演女優賞の三冠に輝いた『ノマドランド』(公開中)。日本ではアカデミー賞受賞直後の週末に、公開6週目ながら観客動員ランキングで圏外からベスト5入りを果たし、3種連続でトップテンにランクインするなどスマッシュヒットを記録している。

【写真を見る】フランシス・マクドーマンドが偉大な記録に王手!4度目の主演女優賞のチャンスは早くも来年やってくる!?
【写真を見る】フランシス・マクドーマンドが偉大な記録に王手!4度目の主演女優賞のチャンスは早くも来年やってくる!?写真:SPLASH/アフロ

そんな本作で、“ノマド”として生きる主人公を演じたフランシス・マクドーマンドは、『ファーゴ』(96)、『スリー・ビルボード』(17)につづき3度目のアカデミー賞主演女優賞を受賞。1930年代から1980年代にかけてハリウッドを牽引した大女優キャサリン・ヘプバーンが打ち立てた、4度のアカデミー賞主演女優賞(これは主演・助演、男優・女優を併せても最多)という大記録に王手をかけることとなった。

その大記録に加え、これまで主演女優賞では2人しか達成していない2年連続の受賞を狙う好機となるのは、夫であるジョエル・コーエンが長編では初めて弟イーサン・コーエンと組まずに単独でメガホンをとる『The Tragedy of Macbeth』。これまで幾度となく映像化されてきたウィリアム・シェイクスピアの“四大悲劇”のひとつ「マクベス」を、原作のセリフを忠実に踏襲したスリラーとして映画化する本作。スコットランドの将軍マクベス役をデンゼル・ワシントンが演じ、その野心的な妻マクベス夫人をマクドーマンドが演じる。

夫のジョエル・コーエンがメガホンをとる『The Tragedy of Macbeth』が今年後半に劇場公開&配信決定
夫のジョエル・コーエンがメガホンをとる『The Tragedy of Macbeth』が今年後半に劇場公開&配信決定写真:SPLASH/アフロ

『ムーンライト』(16)や『ミナリ』(公開中)を手掛けるなど、近年アカデミー賞レースをひときわ賑わしている気鋭スタジオA24が手掛ける同作は、「Deadline」の報道によれば今年の後半に劇場公開された後、Apple TV+で全世界配信されることが決まったとのこと。

すでにAppleは、来年のアカデミー賞に向けてトム・ハンクスが主演を務めるSF映画『Finch』やアントワン・フークア監督とウィル・スミスがタッグを組む『Emancipation』、そしてマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロがタッグを組む『Killers of the Flower Moon』の権利も獲得している。NetflixやAmazonといった配信他社はもちろん、大手スタジオと主要部門でしのぎを削ることになるだろう。


公開が延期されているウェス・アンダーソン監督の最新作『The French Dispatch』
公開が延期されているウェス・アンダーソン監督の最新作『The French Dispatch』写真:SPLASH/アフロ

またマクドーマンドは、『ムーンライズ・キングダム』(12)と『犬ヶ島』(18)につづいてウェス・アンダーソン監督とタッグを組む『The French Dispatch』も待機。ティモシー・シャラメやレア・セドゥら豪華俳優陣が集結することで制作開始時から大きな話題を集めてきた同作は、7月6日(火)より開催されるカンヌ国際映画祭でプレミア上映されることが明らかになっている。

さらに昨年末には『テイク・ディス・ワルツ』(11)のサラ・ポーリーが監督・脚本を手掛け、ブラッド・ピット率いるプランBが制作する『Women Talking』で主演とプロデューサーを兼任することが発表されている。
現代の映画界を牽引する名女優マクドーマンドが、次はどんな演技を見せてくれるのだろうか。各作品の続報から目が離せなくなりそうだ。

文/久保田 和馬

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