映画化してほしいゲーム第1位! 「バイオハザード ヴィレッジ」をプレイしてみた
映画ファンにはおなじみのゲーム「バイオハザード」。シリーズ最新作が今月発売され、早くも300万本超えの大ヒット中だ。96年第1作が発売されると「映画みたいなゲーム」と評判だったが、逆輸入のかたちで02年に実写映画化。その後、実写版だけでも全部で6作品も公開しており、さらにリブート版制作が発表されたばかり。そんな映画と相性ばっちりの本シリーズ、最新作も映画化されそうか?という視点でプレイしてみた!
主人公はイーサン・ウィンターズ。そう、ゲームではすでに映画版の敵、「アンブレラ」はすっかり鳴りを潜め、キャラクターも一新し、警官でも特殊工作員でもない、一般人のイーサンが務めている。映画版ではミラ・ジョヴォヴィッチが長年に渡って主演を務めてきたが、もし映画版を作るとしたら、この点は新生「映画バイオハザード」としてうってつけ。新シリーズとしてミラに変わる主人公像を一から作りあげることができる。さらに、前作のゲームからFPS(First person shooter)、一人称視点となったため、ほとんど顔が映らない!
つまり、誰が主演になっても、ゲームやアニメの映画化にありがちな「なんか似てない」といった前評判は立ちようもない。これはかなり映画化に有利。たとえどんなイケメン人気俳優が主演を演じても、ゲームファンからは「イーサンてこんなにイケメンだったのか」と納得させられるだけである。
舞台は傑作の呼び声が高い「4」を彷彿させる、古城がそびえるヨーロッパのとある村。ゲームの舞台は過去、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、中国、など全世界を舞台にしてきており、そろそろ日本かな?と思うところ、あえての欧州再び! しかも傑作「4」と酷似した舞台で、「7」からの新システムFPSというのが泣ける。「7」も新機軸の傑作だっただけにまさにいいとこ取りだ。「4」で好評だったシューティングアクションの要素もしっかり受け継がれているのがうれしい。
ストーリーはイーサンが突然拉致され、村の近辺で目覚めるところから始まる。その後も気づくと古城に監禁状態で、脱出を図るというもの(ざっくり)。初期の「バイオハザード」は敵が基本ゾンビと裏切り者のウェスカーくらいだったが、最新作の「8(=ヴィレッジ)」(「7」もなかなかの曲者揃い)では敵のキャラがしっかり立っており、配役を考えるのも楽しそう。
プレイした感じは「バイオハザード」シリーズの集大成と呼べるおもしろさ。「5」「6」とちょっとハリウッド映画のヒーロー映画のような超絶アクションが目立っていたが、「~リベレーションズ」あたりから原点回帰が見られ、「7」では完全に怖さ重視の本来のスタンスが戻ってきていた。そこに「8」では往年の洋館シリーズを彷彿させる、ゴシック・ホラー感が復活しており、完全に世界観を取り戻した感じだ。個人的映画化してほしいゲーム暫定1位と言える。実はバイオのゲームファンは映画版を見ると、「確かに『バイオハザード』なんだけど、アンブレラの生物兵器的な部分だけじゃなくて、洋館に代表されるゴシック・ホラーな部分が“らしさ”なんだけどなー」思っていた人も多いはず。もし「8」が映画化されたら、それはそれはバイオファンは狂喜することだろう。
文/編集部