「尿管結石は世界にひとつだけの宝石」YOKO FUCHIGAMIが明かす、ファッションへのこだわり

インタビュー

「尿管結石は世界にひとつだけの宝石」YOKO FUCHIGAMIが明かす、ファッションへのこだわり

「世界のファッション界がざわつくでしょうね」

――今回新たに登場するスーパーモデルのダルタニアンとレジーナについても詳しく聞かせてください。 「ダルタニアンはパリコレ四天王のひとり。“スタイルの神”と呼ばれているんだけど、絶対に背景が黒のときしか仕事を受けない。どんなモデルも、ダルタニアンとの仕事は嫌がるんですよ。スタイルのレベルが違うことに気づいちゃうから。パリ三美神で“ダルタニアンの女性版”と呼ばれているのが、レジーナ。レジーナもダルタニアンと同じで、黒い背景じゃないと絶対に仕事は受けない。それがなぜかはわからないし、とにかく『背景の協力が必要』って。世界中のモデルは、レジーナを見ると嫉妬するんじゃないかな。あの冨永愛さんですら、『ちょっとかなわない』って言ってましたから。レジーナが世界に発信されることに、いまからワクワクしています。しかも彼女は歌もうまいんですよ。YOKO FUCHIGAMIの回が配信されたら、世界のファッション界がざわつくでしょうね」 ――YOKOさんは、1日に5個くらいのセカンドブランドを生みだしているんですよね。 「よく知ってるわね。いまはコロナの影響で除菌を絡めるファッションを考えてて。『ジョキンフチガミ』って言うんだけど。とにかく洋服のあちこちから除菌スプレーのノズルが出てるの。『Withコロナ』って言われてる以上、ファッションに取り入れるべきかなって。あと結構忘れてしまうことも多くて、それは『ワスレフチガミ』っていうブランドに全部仕舞い込んでます。結局忘れちゃったらどうしようもないんで。基本的にほとんど『ワスレフチガミ』。ノリで生まれるブランドがほとんどなので」

人気動画「クリエイターズ・ファイル」がNetflixオリジナル・シリーズとして世界進出
人気動画「クリエイターズ・ファイル」がNetflixオリジナル・シリーズとして世界進出撮影/野呂知功 ヘアメイク/伊藤有香 スタイリスト/古沢愛

「尿管結石は世界にひとつだけの宝石」

――(笑)。普段から染料を飲まれてるって話がありましたが、本当ですか? 「あ、いまも飲んでますよ。黒い液体を今日も持ち歩いてます。(飲んで)ああーーーー!!!!」 ――!(爆笑) 「これを飲むとお腹もくだすし、熱もおさまらない。でもしょうがないんです。自分の服を着てもらう以上、『私は染料を身体にまで入れてるんですよ』という意味を込めて飲んでます。それぐらい責任がないと、服なんて出せませんよ」 ――すごいですね! 「ううん。当然のこと。いまつけているイヤリングも、今日来る途中にカラスが死んじゃってたのね。それを、せっかくの出会いだから、『記念にあなたの尻尾をつけますよ』ってことでつけたんですよ。ファッションとしてやってるわけじゃないから。成仏のためにやってるから、これ。2羽いたら2羽分だけど、今日は1羽だったから片方なだけで。おしゃれっていうのは、生活のなかで生まれるものを極力取り込んでいかないと」 ――今日のファッションポイントは、そのカラスの羽ですか? 「あとは、今日は置いてきちゃったんだけど、尿管結石をネックレスにしています。自分のなかで生みだした宝石って、すごく大事!どんな宝石屋に行ったってそんなの売ってないからさ。不摂生が生み出したひとつの石なわけだから、ネックレスにしなきゃと思って。自分の体内で作ったカルシウムとか、いろんな成分でできている世界にひとつだけの宝石です。だいたい7年に1回は尿管結石の症状が出てるから、7年にひとつしか作れないの。スポーン!と先っちょから出てきて、便器に手をつっこんで回収した石を、知り合いのアクセサリー屋さんに渡して作ってもらいました。変なことばっかり言ってるから嘘に思えるかもしれないけど、これはマジな話(笑)。いつか獲得しようと思ってて、3回目の尿管結石で獲得できたんですよ。石を見ると、これからは不摂生に気をつけようと思えます」


今日のファッションのポイントは、カラスの羽と尿管結石
今日のファッションのポイントは、カラスの羽と尿管結石撮影/野呂知功 ヘアメイク/伊藤有香 スタイリスト/古沢愛

「『あー…だから?』って言われたらおしまいです(笑)」

――いつか見てみたいです!

「今日ね、小さいバッグで来ちゃったから持ってきてないのよ。ドローンで移動してるから、極力バッグは小さめにしてるの、落ちちゃうから。トトロみたいにこまの上に片足で乗ってるの。プライベートジェットじゃなくてプライベートドローン。とにかく私が言いたかったのは、宝石屋さんに行ったとしても、素敵なジュエリーが見つかるわけでもないということ」

――今回、「クリエイターズ・ファイル GOLD」に出演して良かったなと思うことは?

「やっぱり世界に見てもらえるってことかな。Netflixって自分の好みに合わせてどんどんおすすめが出てくるでしょ?しかもそれが全世界で繋がっている。『あなたこれ好きなんじゃない?』って、世界共通で出てくるって、そんなことなかなかないじゃない。だからちょっとコメディタッチの作品が好きな人とか、ファッショナブルな作品が好きな人がいたら、いきなりYOKO FUCHIGAMIの回がポーンと出てくる可能性があるわけでしょ。世界に見てもらえるのって、ものすごくチャンスだと思う。まず、YOKO FUCHIGAMIを190の国の人はどう思うの?って。日本の方はある程度理解してくれてるとは思うけど、海外の方達はどう見るんだろう。30以上の言語になって届くわけだけど、どう伝わんの?って。私に限らずこんなにたくさんのクリエイターが世界に知れ渡るって、すごく楽しみ。石丸ツワノっていう詩人がいるんだけど、その詩は直訳されたらどうなんの?って。日本ですら理解しがたい詩が多いんでね。私も見ましたけど『なにが言いたいんだ』って詩ばっかりなんですよ。『いぬき』とか。居抜きについてどうこう言ってる詩を、外国語に訳してどう見るの(笑)?あとは劇団えんきんほうの上杉みちくん。こういう子どもは世界で見たらどう思うんだろう?“遠近法”ってどう訳すんだろう?って。私が一番心配してるのは、『あー…だから?』って言われることかな。もうそれ言われたらおしまいです(笑)。無理です。だってそういうお遊びなんだから。入り口で気づくはず(笑)」

客のどんな要望にも決してNoと言わない伝説のホテルマン、折尾豊
客のどんな要望にも決してNoと言わない伝説のホテルマン、折尾豊

「いい加減にしろよって思ってるでしょ(笑)」

――ほかのクリエイターの方たちと交流はあるのでしょうか?

「ホテルマンの折尾豊さんのホテルに泊まりに行ったことはあります。あの方すばらしいよね?だって絶対ノーと言わないんだから!どんなクレームがあっても解決してしまう。私が行ったときは『西日が強い!』って言ったんですよ。そのときは建物を1回壊して4年かけて建て直して、西日を遮ってくれましたね。あとは、『ディナーをスクランブルエッグだけにしてくれ』って言ったこともある。スクランブルエッグ好きなんですよね。そこで、『スクランブルエッグとファッションでコラボしない?』って持ちかけたこともあります。服を1回ペースト状にして…まあもういいか、途中からなに言ってるかわからなかったでしょ、正直(笑)。いい加減にしろよって思ってるでしょ(笑)」

全8話の各回には、横浜流星、永野芽郁ら豪華ゲストも出演
全8話の各回には、横浜流星、永野芽郁ら豪華ゲストも出演撮影/野呂知功 ヘアメイク/伊藤有香 スタイリスト/古沢愛

取材・文/紺野真利子

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