大人な魅力の芳根京子とこだわりの美術が光る『Arc アーク』本編映像到着!
『愚行録』(17)『蜜蜂と遠雷』(19)の石川慶監督の新作映画『Arc アーク』が6月25日(金)より公開。このたび、主演を務める芳根京子の姿を映した本編映像が解禁となった。
斬新な不老不死の描写や、繊細な死生観で評価を集めるケン・リュウの短篇小説「円弧」を原作とした本作。主人公のリナ役は『累 -かさね-』(18)、『散り椿』(18)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、『ファーストラヴ』(20)では振り切った演技ぶりを見せた芳根が演じ、不老不死となった一人の女性の100年にも及ぶ人生を体現している。また、寺島しのぶ、岡田将生、倍賞千恵子、風吹ジュン、小林薫ら実力派キャストが脇を固め、スクリーンに情感を与える。
本日解禁となった本編映像は華やかなパーティーの様子を切り取ったもの。遺体を美しいまま保存する技術“ボディワークス”の普及を祝うパーティーをリナの所属するエターニティ社が催すシーンで、リナは19歳の服に無頓着な少女から、30歳の美しく洗練された女性へと変わっているのが伺える。会場にはリナ自身が保存を手掛けた“ボディワークス”も展示され賞賛を受けていたが、彼女はある人物の姿を探していた。映像ではこれまでの可愛らしいイメージとは異なり、貫禄の美しさを放つ芳根の姿、ロケ地である香川県庁東館の印象的な壁画などが映しだされ、まるで異国の映画のようになっている。
また、今回美術を手掛けたのは、『ミッドナイトスワン』(20)で日本アカデミー賞優秀美術賞にもノミネートされた我妻弘之。「50年、100年残ってきた良質な素材やデザインはこの先も残り続ける」という考えのもと、既存の建物を利用してシーンを構築しているという。また“ボディーワークス”では、昔から憧れていたというティム・バートンの世界観をベースに遊び心あふれるデザインに挑戦。
キャスト陣の演技ぶりはもちろん、近未来の空想的光景を実現するためにこだわった美術にも注目して『Arc アーク』を楽しみたい。
文/鈴木レイヤ