高畑充希の歌の素晴らしさに『ひるね姫』神山健治監督が放心状態
神山健治監督初の劇場オリジナルアニメーション『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』の初日舞台挨拶が3月18日に新宿ピカデリーで開催され、高畑充希、満島真之介、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介、神山健治監督が登壇。神山監督が主題歌を歌った高畑充希について大絶賛した。
本作は、同じ夢ばかりを見るようになった女子高生が、父親の身に起きた事件を解するため、東京へ旅する姿を描くロードムービー。『攻殻機動隊S.A.C.』や『東のエデン』で知られる神山監督が、初の劇場オリジナルアニメーションに挑んだ。
神山監督が3月20日に51歳の誕生日を迎えるとあって、サプライズで誕生日ケーキが登場したこの日。高畑をはじめ、会場も一体となってバースデーソングを歌って、神山監督をお祝いした。神山監督は「ちょっとびっくりしちゃって。ありがとうございます」と戸惑いながら、感謝の一言。
さらに高畑からは直筆の色紙がプレゼントされ、高畑は「神山さんの頭のなかは宇宙みたい。それを少しのぞけて、参加までできて幸せでした。壮大なラブレター、娘さんに届け!」としたためたメッセージを読み上げた。作品には神山監督の娘への思いも込められているようで、高畑の愛情たっぷりの言葉に神山監督もうれしそうな笑顔を浮かべていた。
高畑は演じたヒロインについて、「演じたココネは昼寝が大好き。私も学生時代ずっと寝ていたので通ずるものを感じた」とコメント。「彼女は最初から最後まで全然変わらない。その前進力で周りの人を変えていくのがとても素敵。チャーミングな役をやらせていただけて幸せ」と喜びを噛み締めた。
主題歌「デイ・ドリーム・ビリーバー」も歌うこととなった高畑。神山監督は「どうしても高畑さんに歌ってほしかった」と熱望したことを告白。「ただの主題歌ではなく、ダイアローグだという思いがあった」そうだが、「歌がうまいことは知っていたが、素晴らしかった。レコーディングの時にうれしすぎてホワーンとなってしまうくらい素敵な歌を歌ってくれた」とあまりの素晴らしさに放心状態になったことを明かしていた。
高畑は「声優も主題歌も」と不安もあったと言うが、神山監督の作品への思いを知るなかで「これは歌わねばならん。ビビっている場合ではないと思った」と決意したことを語っていた。【取材・文/成田おり枝】