若手映像クリエイターの登竜門「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」が今年も開催!2020年受賞作をスクリーンで観よう

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若手映像クリエイターの登竜門「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」が今年も開催!2020年受賞作をスクリーンで観よう

<スタッフコメント>

●澤田正道(審査員賞長/最優秀作品賞『願い』)

「最優秀作品賞には、審査員全員一致で本作を選びました。とにかく素晴らしくとても好きな作品です。ガンを告知された主人公は決して憐れみも受け入れず、時に観客にとっても目を背けたくなるような態度を見せながらも、死んでしまうことの恐怖と、残されていく子どもたちへの母親としての責任がひしひしと伝わってきます。まさにそこに生身の一人の女性、一人の母親を見ることができます。監督自身がこの主人公と寄り添って『生きる』ということを問いただしているように思えてきます。マリア・セーダル監督が次に何を撮るのかとても興味深いです」

●マリア・セーダル(監督/最優秀作品賞『願い』)

「この受賞は私にとって特別なことです。なぜならこの物語は私のこれまでの作品の中でも最も自伝的なものだからです。私の個人的な体験を映画作品にするのは非常にチャレンジングなことでした。賞をいただけたのは、この物語が感情的にも文化的にも国境を越えられのだと思います。少なくともそう信じています。たいへん勇気づけられました。作品に関わったすべての者がこの受賞を誇りに感じると思います」

●三島有紀子(審査員/監督賞『ザ・ペンシル』)

「監督賞は今後も作品を作り続けていただきたい、次の作品をぜひ観たいという視点で選びました。『ザ・ペンシル』は本当に力強い作品で、ロシアの社会構造と、世界中に蔓延している「見たくないものを見ない」という気分を寓話として物語に落とし込めているというところが一番素晴らしかったと思いますが、ナタリア・ナザロワ監督は『私たちは見なくてはならない』ということを本当に力強くメッセージとして伝えてくれました。映画作りというのは、求められなくても作っていくということが必要なものだと思っています。今後ナザロワ監督がもし困難に陥ったとき、私たちが監督の作品を待っている、楽しみに待っているということをぜひ思い出して作り続けてもらいたいなと思っています」

●ナタリア・ナザロワ(監督/監督賞『ザ・ペンシル』)

「映画祭の関係者、観客の皆様、審査員の皆様に心より感謝いたします。二つ目の賞となる監督賞を受賞することは想像していなく、すごいことと驚いています。私の作品を高く評価していただき、本当にありがとうございます。いつの日か日本を訪れ、皆さんにお会いし、私の日本文化への気持ちをお伝えしたいです。皆さんを愛しています」

●ジュリアン・ロス(審査員/審査員特別賞『ザ・ペンシル』)

「社会的圧力によって前に進むことが難しくなっているこの世の中で、この作品はロシアを含む世界各地が抱えている問題に鋭く焦点を当てていると感じました。ナタリア・ナザロワ監督の今後の作品も楽しみにしています」

●ナタリア・ナザロワ(監督/審査員特別賞『ザ・ペンシル』)

「審査員特別賞を受賞し、たいへん光栄です。ありがとうございます。いつの日か日本を訪れたいと思っています。日本の詩など、あらゆる日本の伝統的な文化を愛していますので、私にとってこの受賞はとても大きなことです。本当にありがとうございます。皆さんとお会いできるのを楽しみしています」

●ベン・ローレンス(監督/観客賞『南スーダンの闇と光』)

「『南スーダンの闇と光』が観客賞をいただき、映画祭、そして観客の皆さんに感謝いたします。滞在していたロンドンから発つ直前の、早朝の空港でこのニュースを聞き、とても驚いています。本当にありがとうございました。できれば実際に映画祭に参加したかったのですが、いつかそれが叶うことを願っています」

●アダム・トレル(審査員/優秀作品賞(長編部門)『コントラ』)

「本当に素晴らしい映画だと思っています。長いのに短く感じた映画でした。カメラも音も、テクニカルな部分はすべて良かった。キャストの皆さんの演技も素晴らしい。エクスペリメンタルな映画でありながらエンターテインメント。映画好きな人でも、映画ファンじゃない人でも恐らく『コントラ』のことを好きになると思います。たくさんの人に見てもらえることを楽しみにしています」

●アンシュル・チョウハン(監督/優秀作品賞(長編部門)『コントラ』)

「自粛の中、ベッドルームから出てこうやって皆さまの前に立てたことを嬉しく思います。本日、コロナの影響でチームの皆を連れてくることができませんでしたが、プロデューサー(茂木美那さん)と、出演してくれた円井わんさんが来てくださいました。私のことを信じてくださって、参加してくださってありがとうございました。この映画は、自分の大切な部分を表現したものになっています。日本社会にとってセンシティブな部分を指摘する映画になっているのですが、それが皆さまに伝わったことを嬉しく思います。映画の最後でも言っているように、日本の兵士の皆さんに捧げている映画でもあるので、当時亡くなった皆さんに捧げる賞でもあります。皆さまありがとうございました」

●沖田修一(審査員/優秀作品賞(短編部門)『stay』)

「長編にはない短編の良さが特にあったのではないかと感じたのが『stay』でした。追い出してしまう人がいて、居ついていた人が急にいなくなるという皮肉なストーリーがとても良いと思いました」

●藤田直哉(監督/優秀作品賞(短編部門)『stay』)

「コロナ禍の中、オンラインでありながらも映画祭を開催していただきありがとうございました。オンラインだからこそ多くの方に見ていただけた実感もありました。この作品はロケーションが印象的だったと思いますが、友人の家を借りて作った作品です。脚本、プロデューサー、撮影のメンバー、大学から長年やってきた仲間たちと撮った作品で賞が獲れて嬉しく思います。本当にありがとうございました」

●磯部鉄平(監督/観客賞(長編部門)『コーンフレーク』)

「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭には、1年目は短編映画、2年目は長編映画と、3年連続で入選・受賞させていただいて、SKIPシティに帰ってくるぞという思いで映画を作って、今年も帰ってこられて、こうやって賞もいただけて。観客賞はお客さんが見て選んでいただく賞なのでとても嬉しいです。主演のGON君とずっと一緒にやってきて、彼と長編映画を撮ろうと言ってやってきたので…GON君よかったですね。おめでとうございます。ありがとうございました」

●朴正一(監督/観客賞(短編部門)『ムイト・プラゼール』)

「気になってエゴサーチしていたら、2、3回観てくださったという人もいて、自分なら『TENET テネット』を観るのになと思っていましたが(笑)、そんな方々がいてくれてこの賞が獲れたと思います。この作品を見ていただいた方は分かると思いますが、おそらくこの作品は今年の入選作品の中で一番の貧乏映画だと思います。どこからのバックアップもなく、借りた小さいカメラ一台で撮りました。スタッフ・キャストはほぼノーギャラ、気持ちだけで撮りました。でもその気持ちが多くの方々に届いたので観客賞が獲れたと思います。スタッフ・キャストのみんな、俺を救ってくれてありがとう。そして無理を聞いてくれた日系ブラジル人のみんな、あなたたちは全員才能があり素晴らしかったです。これからどんどん表に出て行って、その才能を第二の故郷である日本のために役立ててください。がたがた言う人はいるかもしれませんが、俺たち仲間が応援しています。ありがとうございました」

●部谷京子(審査委員長/SKIPシティアワード『写真の女』)

「『写真の女』は独特の世界観を持つとてもユニークな作品で、89分間飽きることなく画面に集中していました。ほとんど話をしない男は黙々と撮影とレタッチを続け、女の出現で、実は少々はしゃいでいるかのように見えます。SNSが抱える問題も織り込みながら、メスのカマキリがオスを食い殺すように男と女の物語は進んでいきます。技術的にも見るべきものが多く、美しく魅力的な画面とともに、シャッター音も効果的に活かしながら迎えるエンディング。串田壮史監督の次回作をぜひ観たいと思いました。今後の制作活動に大いに期待しています」

●串田壮史(監督/SKIPシティアワード『写真の女』)

「ありがとうございます。SKIPシティアワードは制作のサポートを得られる賞と聞きましたので、次回作もぜひ作りたいと思っています。自分自身もオンラインで映画を楽しんだのですが、映画の素晴らしさを再確認する機会となりました。今、コロナの影響、そして政治的な立場の違いにより世界中で分断が広がっていますが、映画的な喜びは、その分断された人たちを国籍、文化、性別、人種を超え、ひとつにすることができるものだと思っています。次回作は、映画の喜びを皆さんに届けられるものを撮りたいと思っています」

文/足立美由紀

■SKIP シティ国際 D シネマ映画祭2021プレイベント 概要
日程:7月4日(日)、10日(土)、11日(日)、17日(土)、18日(日)
会場:SKIPシティ映像ホール(埼玉県川口市上青木3-12-63 彩の国ビジュアルプラザ 4F)
料金:1作品600円
チケット:6月25日(金)10:00〜各上映日前日23:59まで
イベント特設サイト:https://www.skipcity-dcf.jp/pre-event.html
※本イベントは、今後の感染状況によっては開催を中止する場合があります。

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