錦戸亮主演&音楽『No Return』ほか短編映画4本を配信!Amazon Musicの新プロジェクトが始動
<スタッフ・キャストコメント>
●内山拓也(『余りある』監督・脚本)
「物語を紡いでいく過程で、音が鳴る部分は明確にありました。 そこに、強さと弱さを兼ね備える儚さ、エモーショナルが追求できる音を求めました。ひたすらに突き詰めていくと、本作「余りある」には、アイナ・ジ・エンドさんの楽曲が必然でした。今、このように閉ざされている世の中で、自分達だけは、この二人だけは、と、身勝手でも細やかな光が降り注いで欲しい。そのような思いに、若葉竜也さん、白石聖さんが、見事にその二人として存在してくれました」
●若葉竜也(『余りある』主演)
「今回、三日間で撮影したんですが、三日間とは思えない分量で、ワンシーンワンシーンかなり疲弊しながらやりました。そんな中で、普遍的な人間の機微とか、そういうものを丁寧に収めてもらったつもりなので、ぜひ皆さん期待してください」
●白石聖(『余りある』主演)
「今回私が演じさせてもらった「さき」という子には、等身大の自分の弱さを見つめられる強さがあって、アイナ・ジ・エンドさんの主題歌ともぴったりで、私にとっても大切な作品になりました」
●関根光才(『彼女が夢から覚めるまで』監督・脚本)
「音楽、がテーマなだけに、逆に音が聞こえない世界を描いたらどうなるだろう?と考えていました。同時に考えていたのは、コロナ禍によって離れた人間同士の身体が再びつながる物語。荒廃した時代に、癒しを感じるような物語。その中で、ろう者である主人公や、彼女が使う身体言語ということを考えていった時に、菅原小春、森山未來という、最高のダンサーであり俳優であるふたりにしかお願いできない物語が生まれていきました。このふたり が共演する作品というものを自分自身が見たい、という気持ちも非常に強かった。それほどこのふたりの表現力には魅かれていましたし、作品が完成した今その気持ちはより強くなっています。楽曲を依頼したHIMI は、以前短編映画で俳優としてご一緒した経緯がありましたが、彼のライブも見ているうちに、彼の音楽の中にある心地よさ、愛情、水の中にいるような感覚...そういった素晴らしい瞬間を誰かと共有したいと感じ、今度は音楽家としての彼と一緒に仕事をしたいと考えるようになり、今回ご一緒させていただきまし た。結果、自分自身でもずっと聞いていられる名曲を生んでくださったと思っています」
●菅原小春(『彼女が夢から覚めるまで』主演)
「手話というもの自体には踊りのようなことにすごく近いようで近くないようで、前から触れてみたい世界だなというのもあり...。台本を覚えてセリフをしゃべるようなことではなく、ひとつの舞うような気持ちでやらせていただきました」
●森山未來(『彼女が夢から覚めるまで』主演)
「一応ストーリー、物語はあるんですが、しゃべる言葉にある種、頼らない視覚表現というか、色彩だったりだとか、身体の表現だったりだとか、そっちにフォーカスをして物語をつくっている、作品をつくっている...すごくチャレンジングな企画に参加できたことを本当に光栄に思っています」
●空音央(『アメガラス』監督/脚本)
「高校生の頃、友人ふたりに喰らった記憶に消せないイタズラがあります。その時仕組まれた蛮行は、それまでに僕らが受けた幾多もの悪ふざけと比べ卓越した美がありました。それが今回の映画の題材ではありますが、映画をまだ見ていない人のためにここで彼らのイタズラをバラすのはやめておきます。一つ言えるのは、飴ガラスを使ったイタズラということです。そんな勃々たる少年期の頃から今に至る経路を遡ってみると都会の風景が浮かびます。昔住んでいた頃の風景を思い出すと、気づかないうちに醸成した新自由主義に埋め尽くされる前の街、居心地いいスキマがたくさんあった街が浮かんできます。監視されない、売り物にされない場所が今よりあった。でも、今は誰もが寝そべられた公園のベンチが不寛容な排除アートに変わっていたり、そもそも公園自体が商業施設になったり...。今、都会の駅を降りて周りを見ると、同じような風景が広がっています。全部同じ。このまま進んでいった未来の街はどうなるでしょう?そこには誰が住んでいるでしょう? そんなことを考えながらこの映画を作りました。一緒に作ったのは、木村文哉くん、古賀祐太くん、中村シユンさん、朝香賢徹さん、そして渡辺真紀子さん。素晴らしいキャストと一緒に未来の日本を描きました。未来の街には Cornelius が坂本慎太郎さんとmei ehara さんと一緒に作った音楽が聞こえてきます。スキマを大事に」
●木村文哉(『アメガラス』主演)
「大人(の設定)になってるんですけど、子どもの頃の秘密基地に通っていたあの頃のような、ちょっと悪だくみしているような感じがこの作品に出ていて。大人になってからですけど、そういう昔の青春みたいなものが楽しんでいただける作品になっているのかなと思いますので、ぜひご覧になっていただきたいです」
●古賀祐太(『アメガラス』主演)
「今回の作品は、端々にSF感というか、近未来に起こるようなことがある作品で、そういったところに注目してもらえると楽しめるかなと思います。2人の高校生のお話ですけれども、この今の生活だったり、時代の延長線上にある青春物語みたいなところに着目して見ていただければと思います」
●吉田大八(『No Return』監督/脚本)
「「歌と短篇」という企画趣旨を聞いてすぐ、錦戸君にお願いしようと決めました。作詞・作曲・歌、そして主演まで一人で背負ってくれたら作品としてかなりの純度が期待できそうで、それは 15 分の短篇にふさわしいはずだと思えました。 脚本は一気に書き上げました。何せ夢の話なので、共感とか整合性とかつながりとか、普段表現の重しになりがちな要素からほぼ解放されたせいかもしれません。その解放感は制作中もずっと続き、僕はひたすら楽しかったです。錦戸君は発注を受けて曲を書く経験はこれまであまり無かったと思いますが、僕の細かく無茶スレスレのリクエストを完璧に汲んで素敵な曲をつくってくれました。修正されたデモが届くたびに増していく手応えに、あらためてプロデュース能力も高い人なんだなと驚きました。俳優の彼とは約四年ぶり二度目の仕事で、お互い信頼感をベースに撮影に臨めたような気がします。カメラの前で久々の演技を楽しむ彼を、僕も同じように楽しませてもらいました。 結果的に、いまの彼と組んだからこそ、の短篇になりました。僕らのように、皆さんにも細かいことは気にせず楽しんでいただければ幸いです。だって夢ですし」
●錦戸亮(『No Return』主演・主題歌)
「僕自身がこういう映像作品に出ることが 2、3 年ぶりぐらいなんですかね。だからすごい久しぶりで、セリフ覚えるのも楽しかったですし、監督とも初めてではないので、こうやってお芝居できるのも楽しかったです。何より皆様に観てもらえる環境でお芝居できるって言う事が、本当にありがたいことだなと、しみじみ思いました」
文/タナカシノブ