『東京リベンジャーズ』から「青天を衝け」まで。吉沢亮の熱を帯びたカリスマ性

コラム

『東京リベンジャーズ』から「青天を衝け」まで。吉沢亮の熱を帯びたカリスマ性

2010年の俳優デビュー以来、映画にドラマと数多くの作品で活躍している吉沢亮。国宝級イケメンと称されながら、あらゆるタイプの役柄に挑戦し続けるその姿は、いまや幅広い世代から熱い視線を集めている。今年は27歳の若さにしてNHK大河ドラマの主役を務めるなか、新作映画『東京リベンジャーズ』(公開中)で演じたカリスマヤンキー役でも抜群の存在感を発揮!作品を重ねるごとに俳優としてパワーアップする彼の魅力を、ここで改めて振り返ってみよう。

『東京リベンジャーズ』やNHK大河ドラマ「青天を衝け」でカリスマ性あふれる役を演じる吉沢亮に注目!
『東京リベンジャーズ』やNHK大河ドラマ「青天を衝け」でカリスマ性あふれる役を演じる吉沢亮に注目![c]和久井健/講談社 [c]2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会

『銀魂』に『キングダム』、「なつぞら」と話題作に立て続けに出演!

15歳の時に「アミューズ全国オーディション2009 THE PUSH!マン ~あなたの周りのイケてる子募集~」で審査員特別賞を受賞し、翌年の舞台「BLACK PEARL」で俳優デビューした吉沢。初主演のテレビドラマ「ぶっせん」(13)や映画「銀魂」シリーズ、『斉木楠雄のΨ難』(17)など数々の話題作への出演を経て、いじめを受けながらも世の中を達観するゲイの高校生という難役を演じた『リバーズ・エッジ』(18)で、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。のちに始皇帝と呼ばれる若き秦王を演じた大ヒット作『キングダム』(19)では、第43回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞している。

2019年上半期のNHK連続テレビ小説「なつぞら」では、広瀬すず演じるヒロインの幼なじみの青年画家、山田天陽役をさわやかに好演。「天陽くん」と親しまれるほど、視聴者の心を一気につかみ、幅広い年代に認知される存在となった。

『東京リベンジャーズ』の大ヒット御礼舞台挨拶に登場した吉沢
『東京リベンジャーズ』の大ヒット御礼舞台挨拶に登場した吉沢

2020年には『一度死んでみた』『青くて痛くて脆い』『さくら』『AWAKE』と、4本もの出演映画が公開。ちょっと冴えないコミカルな役や心に闇を抱えたキャラクターなど、どれもまったく違う役どころで、俳優としての振れ幅の広さを印象づけた。

NHK大河ドラマ「青天を衝け」で“日本資本主義の父”こと渋沢栄一を好演

そして現在、吉沢は放送中のNHK大河ドラマ「青天を衝け」で、幕末から近代日本を生きた“日本資本主義の父”と呼ばれる主人公、渋沢栄一を演じている。これまで出演経験もなかった大河ドラマに、20代でいきなりの主演。キャスト発表時のそんな驚きをよそに、吉沢は幕末を駆け抜けた等身大の青年を、毎回すばらしい熱量で演じ、作品のファンを増やしている。

本作で吉沢亮の魅力がよく生かされていると感じるのは、キリッとした目の強さである。もともと、きれいな二重でまつ毛が長く、大きな切れ長の目をした吉沢は、目の演技に定評があった。“目は口ほどに物を言う”のことわざどおり、ここぞというシリアスなシーンで映しだされる彼の目力は圧倒的で、渋沢の意志の強さをセリフ以上に表現している。

また、渋沢栄一と言えば、あらゆる価値観がガラリと変わった激動の時代に、その変化を臆することなく柔軟に受け入れ、波瀾万丈の人生を送りながらも、91歳まで生き抜いた人物。そんなタフでバイタリティあふれる様を体現すべく、吉沢は撮影前に、農民の家に生まれた男にふさわしい筋肉のしっかりついた体を作ったという。

ドラマは現在、渋沢がちょうどいまの吉沢と同じ27歳の時、パリ万国博覧会の使節団の一員としてフランスへ渡航する“パリ編”に入ったところ。その後の人生も描かれていくのだが、「青天を衝け」が吉沢にとっての“代表作”になることは間違いないだろう。

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