特殊メイク3時間の舞台裏とは?『妖怪大戦争 ガーディアンズ』完成披露試写会が開催
映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(8月13日公開)の完成披露試写会が、7月15日にTOHOシネマズ日比谷で開催され、寺田心、杉咲花、大沢たかお、三浦貴大、大島優子、赤楚衛二、三池崇史監督が舞台挨拶に登壇。主演の寺田は「この撮影で僕自身、一回りも二回りも成長したような気がします。また、このご時世で本作が映画館で上映されることを幸せに思います」と語った。
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』では、20XX年、列島を南北に縦断する断層、大地溝帯=フォッサマグナから現れた「妖怪獣」により、人間界に未曽有の危機が訪れる。そんななかで、伝説の武神「大魔神」を復活させようと、古代の妖怪ハンター、渡辺綱の血を継ぐ宿命の兄弟たちが冒険に身を投じていく。寺田が主人公の渡辺兄(ケイ)役を演じた。
主演の寺田はステージに置かれた妖怪たちのスタンディを見て「撮影した時の気持ちに戻りました。ほぼこの姿でお会いしていたので。今日は皆さん、素顔なので『初めまして』というか、とても不思議な気持ちです」と語り、杉咲については「まるで家族のように、お姉ちゃんのように仲良くさせていただきました」とコメントすると、杉咲も笑顔を見せる。
狐面の女役の杉咲は「常にお面を被っての撮影で、視界がすごく狭まった距離しか見えないなかでのアクションが難しかったです」と苦労を明かした。
寺田も「初めてワイヤーアクションに挑戦しましたが、身体が思うように動けなくて。でも逆に人間離れした動きをしてる時は、魔法使いや超人になった気持ちになれました」と感想を語った。
狸の妖怪、隠神刑部役の大沢は特殊メイクについて「3時間くらいかかるんですが、落とすのにも2時間くらいかかるから、だんだん妖怪に変身していくきっかけになれたので、いまはとっても愛おしく思います」と笑顔でコメント。
天狗役の三浦も「僕は初め、よくある天狗の赤い仮面をつけるかと思っていたんですが、生物として鼻の長い生き物でした」と特殊メイクをしたことを明かし「鼻が長いのが大変で、長過ぎるとペットボトルが飲めないんです」と言って笑いを誘った。
雪女役の大島は常に自分の周りに雪が降っているという設定だったため「付き人みたいな方々が常に一緒に動いてくれて雪を降らせてくれたし、雪女は青白い光も出ているんですが、それも光を出してくれている付き人の妖怪みたいな方がいてくれました。また、顔を動かすと(特殊メイクの)氷が全部落ちるので、私が歩いたあとがわかるんです」と舞台裏を明かした。
天邪鬼役の赤楚は「天邪鬼は鼻の穴がめちゃくちゃ小さくて。撮影の時、花粉症だったので、綿棒をつっこんで鼻を出したりしてました。また、真っ黒な爪をずっとつけてないといけなかったので、店員さんとかに見られると恥ずかしかったのを覚えてます」と言って会場を笑いに包んだ。メイクはそれぞれ3時間くらいかかったそうだ。
最後に三池監督が「いま日本にいる我々にとって、非常に勇気を与えてくれる作品だと思います。エンターテインメントなので楽しんでいただいて、少し明るくなって、希望を見出して、明日少し楽しくなってもらえたら、我々が映画を作った意味ががあると思います」と締めくくった。
取材・文/山崎伸子