炎のバイクでド派手に爆走!狸のコワモテ妖怪・隠神刑部【妖怪大図鑑】
勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が8月13日(金)から公開。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。
第1回:狸のコワモテ妖怪・隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)
今回紹介する隠神刑部は、愛媛県の松山市に伝えられる化け狸で、808匹からなる八百八狸という軍団を率いる親分。古くから九万山に棲みつき、強大な神通力で松山城の守護神として崇められてきたが、御家騒動に巻き込まれて洞窟に封じ込められたと言われている。よく知られている作品では「ゲゲゲの鬼太郎」の刑部狸や、『平成狸合戦ぽんぽこ』(94)の長老狸の一匹として描かれており、最近では「けものフレンズ」のゲームにも隠神刑部をモチーフにしたキャラクターが登場している。
大沢たかおが特殊メイクで熱演する本作では、妖怪獣を止めようと画策する日本の妖怪たちに「余計なことをするな」と忠告しに登場する隠神刑部。火を吹くバイクに乗り、八百八狸を引き連れてド派手な登場を見せると、瞬く間に雪女のハートをわしづかみ。さらにケイを目の敵にする鬼の一族とも通じており、“あのお方”が蘇ることをどこかで望んでいるような過激な発言も…。
はたして隠神刑部はケイや日本の妖怪たちの味方なのか、それとも敵なのか…。『妖怪大戦争 ガーディアンズ』の公開を楽しみに待ちたい!
文/久保田 和馬