頭脳明晰…だけどちょっと頼りない?日本妖怪の総大将・ぬらりひょん【妖怪大図鑑】
勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が8月13日(金)から公開。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。
第4回:日本妖怪たちの総大将・ぬらりひょん
今回紹介するぬらりひょんは、大きな頭が特徴のおじいさん妖怪。鳥山石燕の「画図百鬼夜行」をはじめ、古くからさまざまな妖怪絵巻に登場するポピュラーな妖怪であるが、実はその素性は謎だらけ。勝手に人の家に上がり込んでお茶をすすったりくつろぐ妖怪と言われ、一説にはものすごく強いという噂も。また妖怪たちの総大将として扱われることも多いが、その所以についても不明確。近年のテレビアニメ版「ゲゲゲの鬼太郎」では、鬼太郎の宿敵として登場することでも知られている。
大森南朋が特殊メイクで演じている本作でも、個性あふれる日本妖怪たちを取りまとめる総大将を務めている。妖怪獣の襲来を知るや、封印された大魔神を目覚めさせて迎え撃つという奇策を思いつく柔軟な発想力。世界妖怪会議<ヤミット>に集まった妖怪たちに協力を申しでたり、阻止しようとする隠神刑部と真っ向から対立したりと、リーダーシップを見せつける。頼り甲斐があるように見えて、たまに見切り発車な一面もあるというのが憎めないところだ。
未曾有の危機を救うカギは“破風なき家の子”と“大魔神”、そして日本妖怪たちの総大将ぬらりひょんの頭脳明晰さ!?『妖怪大戦争 ガーディアンズ』本編でどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ!
文/久保田 和馬