そのインパクトは金メダル級!でっかい生首妖怪・大首【妖怪大図鑑】
勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が8月13日(金)から公開。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。
第19回:でっかい生首妖怪・大首
今回紹介する大首は、巨大な生首の妖怪。鳥山石燕の「今昔画図続百鬼」に描かれた妖怪で、大きさは2メートルから3メートル。歯はお歯黒で真っ黒になっていることから女性の妖怪であることがわかる。その正体は不明だが、明治時代に編集された怪談集「岩邑怪談録」には、御城山という古城跡に早朝に現れ笑いかけてきたという話が収められているほか、雨上がりの夜空に浮かんでいるという話も。『妖怪百物語』(68)では、“置いてけ堀”の水中からその姿を現した。
前作『妖怪大戦争』に続いて石橋蓮司が演じた本作では、妖怪の世界に迷い込んだばかりのケイの前に出現。扉の向こう側に寝そべり、すっと息を吸い込んで周りの葉っぱとともにケイを吹き飛ばしてしまう。見た目の怖さとインパクトは妖怪界でもトップクラスだが、基本的には人を驚かせるだけで襲ってこない妖怪なので、臆病なケイでも多分大丈夫なはず…。
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』の劇中には、ほかにもたくさんのユニークな妖怪たちが登場。ほかの妖怪と違って小回りの利かない大首の出演シーンは、短いながらも一度見たら目に焼き付いて離れないだろう。
文/久保田 和馬