まるで親子のよう!大沢たかお&寺田心が明かす、超大作『妖怪大戦争 ガーディアンズ』の舞台裏
1968年の特撮時代劇を神木隆之介の主演でリメイクした『妖怪大戦争』(05)を、前作と同じ三池崇史監督のメガホンでさらにパワーアップして蘇らせた『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(公開中)。本作は巨大な妖怪獣に、古の妖怪ハンターの末裔、渡辺ケイが挑む超ド級の妖怪ファンタジー・エンタテインメントだ。
謎多き妖怪剣士、狐面の女(きつねめんのおんな)に杉咲花、妖怪勢のリーダーであるぬらりひょんに大森南朋が扮したほか、姑獲鳥(うぶめ)に安藤サクラ、天狗に三浦貴大、雪女に大島優子、天邪鬼(あまのじゃく)に赤楚衛二など、豪華俳優陣が素顔を封印してユニークな妖怪たちを快演。さらに特撮時代劇シリーズの伝説のキャラクター“大魔神”の参戦も大きな話題を呼んでいる。そんな本作で主人公の渡辺ケイを演じた寺田心と、人間を憎む狸の妖怪“隠神刑部”(いぬがみぎょうぶ)を怪演した大沢たかおを直撃!撮影の舞台裏やお互いの印象を語ってもらった。
「役作りで悩んでいた時に、神木隆之介さんにアドバイスをいただいたんです」(寺田)
――渡辺ケイ役と隠神刑部役にどのように臨みましたか?
寺田「ケイは臆病で、普段は自分から前のめりにはならないけれど、やるって決めたら絶対にやり遂げる男の子。大魔神を蘇らせる時も、世界の平和を救うって決めた時も最後までやり遂げたし、そこは僕とちょっと似ているかなって思います。僕もやるって思ったことは最後までやりたいほうだから(笑)。実は役作りで悩んでいた時に、前作の『妖怪大戦争』で主演された神木隆之介さんとご一緒する機会があって、『あまり考え過ぎず、そのままの自分でやったほうがいい』というアドバイスをいただいたんです。なので、今回は僕と似た、ケイの性格を大事にしながら頑張りました」
大沢「僕がやらせてもらった隠神刑部は、人間ではなく妖怪なので、なんでもありと言えばありなんです(笑)。ただ、妖怪って実は人間が好きなんですよね。その“好き”という気持ちがねじれて憎しみや嫌いという感情になっているので、そこをベースにしながら、大人から子どもまでハラハラドキドキできて、時には怖いと思ってもらえたらいいなと思いながら現場に入りました。特殊メイクには3時間ぐらいかかりましたよ。メイクに助けられたところももちろんあるけれど、メイク中は“早く終わってくれないかな~”って思っていただけですね(笑)」
――今回初めて共演された、お互いの印象を教えてください。
寺田「お芝居をされている時の大沢さんは少し怖かったです。妖怪には会ったことがないけれど、本物の妖怪と話しているような気持ちになりました(笑)。ただ、カットがかかるとすごく優しく接してくださったので、撮影の合間には、大沢さんが出演された映画やドラマの話をいっぱい聞きました」
大沢「世間話をしに来るんですよ(笑)。本番前でもおかまいなしで、『あの役はどうだったんですか?』とか『あの大きな刀をどうやって振り回したんですか?』って平気で聞いてくるから大したものです」
寺田「大沢さんには聞きたいことがいっぱいあって。それに僕、話をするのが大好きだから勝手に話しかけちゃいました(笑)。すみませんでした!」
大沢「余裕があるんだろうね」
寺田「いやいや(笑)。とんでもないです!」
大沢「三池さんも厳しい監督だし、共演した周りの俳優さんも一筋縄ではいかない人たちばかり。そんな大人たちに囲まれたら、それだけで大変だし、撮影現場もタフな環境だったと思うけれど、心くんは最後まで素直な気持ちでいた。その姿を上から見て『偉いね、偉いね』って言うのは簡単です。でも、自分が心くんの年齢の時にはそんな神技は絶対にできなかったと思うので、よくブレずにへこたれずに頑張れるなって、本当に感心しました」
寺田「大沢さんにそこまで言ってもらえると、うれしくてどうにかなりそうです(笑)」
大沢「僕にはたぶんできないから!あんな大変な、うるさい大人たちに囲まれたら嫌になっちゃうけどね(笑)」
寺田「恐れ多いです。毎日が本当に勉強でした!」