フィルム化CFの目標達成!『映画大好きポンポさん』監督&監督助手が語る、“ニャリウッド”のこだわり

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フィルム化CFの目標達成!『映画大好きポンポさん』監督&監督助手が語る、“ニャリウッド”のこだわり

pixivで94万ビューを突破した杉谷庄吾【人間プラモ】の同名漫画をアニメーション映画化した『映画大好きポンポさん』(公開中)。6月4日に公開されて以来リピーターが相次ぎ、累計観客動員数10万人を突破した本作のスタッフ登壇舞台挨拶が14日、EJアニメシアター新宿で開催。メガホンをとった平尾隆之監督と監督助手の三宅寛治、制作プロデューサーの松尾亮一郎が登壇した。

『映画大好きポンポさん』は公開中!
『映画大好きポンポさん』は公開中![c]2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会

今回のトークの中心テーマとなったのは、三宅が担った“監督助手”という仕事。「三宅さんは作品の根幹に関わるような大事な仕事を最初から最後までやってくださった。美術の監修というかたちでの調整作業や特殊効果など、絵作りに対してアイデアを提示してくれたり、常に支えてくれました」と感謝の言葉を述べる平尾監督。美術大学出身で絵に対する感覚が鋭い三宅が、本作の美術面で強力な存在となったようだ。

とくに本作の主な舞台となるニャリウッドという架空の映画の都の街並みにおいて、平尾監督は「ウィリアム・エグルストンという写真家の方がいて、その方の写真がすごく色鮮やかだった」と、“色鮮やかなアメリカ”というイメージを膨らませたと明かし、三宅はそれを実現するために「“色鮮やか”というものがどうやったら出るのだろうかと考えました。壁が緑だったり、看板に濃厚な赤が使われていたり、カラッとした空気のなかに固有色が強く出ているような感じ。それを画面にするような工夫をしました」と振り返る。

『映画大好きポンポさん』スタッフ登壇舞台挨拶が開催!“監督助手”の仕事についてトークを展開
『映画大好きポンポさん』スタッフ登壇舞台挨拶が開催!“監督助手”の仕事についてトークを展開[c]2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会

さらに平尾監督は「色の強弱で奥行きを作れないかと思っていた」と説明し、それについて三宅は「西洋絵画で光を表現する手法として“明暗法”というのがあるんです」と補足。「明暗を白と黒に置き換えて表現するのですが、それでは色彩の幅が狭くなるので、今回は『明暗法をやめましょう』という話になりました。これまでのアニメーションで使われているものとは少し違う手法を使い、影であっても“黒”ではなかったり、影としての色合いや美しさがある。色や輝きがあることを出していきたかった」と、試行錯誤の果てに辿り着いたこだわりを熱弁した。

そして本作の主人公であるジーンよりも、彼の夢を応援しようとする映画オリジナルキャラクターのアランに感情移入したと語る三宅。「監督助手としては『監督の求めるビジョンのためになんでもやります』という意識を持っている。平尾監督がこういう作品をつくりたいという強い気持ちを持っているならば、なにか助けられるのではという思いでやってるのは、ジーンの情熱に心打たれたアランと同じ気持ちです」と語り、それに心打たれた様子の平尾監督は「いろいろと困難な時代だと感じるなかで、映画やエンタテインメントが誰かを元気にしたり、背中を押せるものになればと本作をつくりました」と本作に込めた想いを語った。


【写真を見る】フィルム化が決定した『ポンポさん』。新たな目標が達成すれば、フィルムの一部がもらえる!
【写真を見る】フィルム化が決定した『ポンポさん』。新たな目標が達成すれば、フィルムの一部がもらえる![c]2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会

また、舞台挨拶では今年7月に立ち上げられた本作のフィルム化プロジェクト「『映画大好きポンポさん』をフィルムver.へ『リデザイン』/完成品試写にご招待!」のクラウドファンディングが、目標額の1000万円に達成したことが発表に。そこで、今度は1600万円に到達したらポジフィルムを追加でもう1本焼き、そのフィルムをカットして応援購入した全員に記念品として配布するという新たなストレッチゴールが追加に。

すべてのコースに適用されるとのことなので、この機会にプロジェクトを応援し貴重なフィルムをゲットしてみてはいかがだろうか。プロジェクトの詳細や、リターン内容などはクラウドファンディングサイト「MAKUAKE」の本プロジェクトページをチェックしてほしい!

文/久保田 和馬

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