「自分の役割は“影武者”」小山力也が明かす、声優人生の“大恩人”と、ハリウッドスターへの深い敬意

インタビュー

「自分の役割は“影武者”」小山力也が明かす、声優人生の“大恩人”と、ハリウッドスターへの深い敬意

「『ER』の吹替えに抜擢してくださったプロデューサーとディレクターが、人生の大恩人です」

主演のドウェイン・ジョンソンが製作にも携わっている
主演のドウェイン・ジョンソンが製作にも携わっている[c]2021 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

――大学卒業後に劇団「俳優座」に入団され、最初に「仮面ライダーBLACK RX」(89)で俳優デビューされました。俳優の近作としては、放送中の大河ドラマ「青天を衝け」に酒井忠績役で出演されていましたが、実写の映画やドラマなど俳優としての出演作はどんなふうに選んでいるのでしょうか?

「肉体を酷使するも又愉し、と感じています。『青天を衝け』は、座り芝居でしたけどね(笑)。ご縁に感謝しつつ、このごろはチョイスもさせていただいてます。僕は舞台俳優ですが、デビューしたのは映像作品でしたし。久しぶりにアクションしたいなと思っています」

――では、声優のお仕事のおもしろさを感じ始めたのはいつごろでしょうか?転機となった作品があれば教えてください。


果たしてフランクたちの運命はいかに!?
果たしてフランクたちの運命はいかに!?[c]2021 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

「僕は『ER』のジョージ・クルーニーの吹替えで声優デビューをしましたが、抜擢してくださったプロデューサーとディレクターが、僕の人生の大恩人です。吹替えの誇り、醍醐味、真髄を教えていただきました。いまも目指して精進しています」

――声優としてシリアスな役からコミカルな役柄まで守備範囲がとても広い印象を受けますが、どちらのほうがやりやすいですか?

「どちらも大好きですが、コメディを楽しめるのは演者の醍醐味です。コメディが最上。コメディができれば、トラジディ(悲劇)は掴める。コメディは貧乏役者の真骨頂です。シェイクスピアの王家の悲劇は、実際に富を得ないと体現できない。そういういろいろなアドバイスを受けました。やはりコメディが最上です!それを踏まえてシリアスに社会を見つめたい、そう考えています。ちなみに劇団『俳優座』の機関紙は『コメディアン』と申します」

――小山さんが声優冥利に尽きる、と感じる瞬間はどんな時でしょうか?

「俳優は観客の人生を励ますために芝居をする!これはもっとも大切な人に教えられました。吹替えも、またしかり。ですから観客、視聴者の方からの御声、御手紙、激励にもっとも心躍ります。ありがたいことです」

――これから『ジャングル・クルーズ』を観る方に向けて、本作で一番のおすすめポイントを教えてください。

「このご時世で、この夏。いまだからこそ観てほしいです。『ジャングル・クルーズ』は、最大最高のエンタテインメントで、大冒険、大スペクタクルです。ダイナミックな感動に、必ずや心も身体も震えます。全身でアトラクションを、ドラマを、生きる喜びを味わってください。VIVA Jungle Cruise!」

取材・文/山崎伸子

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